『壺男』阿泉来堂著(中央公論新社・2475円)。「壺男さん、おいでください。わたしたちの願いをかなえてください」。おまじないを唱えると、壺男がやってきて、どんな願いでもかなえてくれるらしい。でも、ゲームに負けてしまうと―。
幼なじみたちの再会とゲーム
小学生の時、ある子の願いをかなえるべく壺男を呼び出した幼なじみたち。だがそこで、仲間の一人が壺男に捕まり、消えてしまった。その後、疎遠になっていた彼らは再び集められ、ゲームを強いられる。
高校に進学し、それぞれが学校・家庭内で悩みを抱える中、仲間を犠牲にする危険を冒してまで、自分の願いをかなえようとした者がいる。それは一体誰なのか?その望みとは―?
ホラーと青春の融合
本書の面白さは、怪人・壺男とのゲーム部分はもちろん、最後にはホラー作品らしからぬ、青春・友情の爽やかさも味わえるようになっている。
壺男とは何なのか?目的はあるのか?知りたい方は、本書を手にして、「おまじない」を唱えながら、壺男を呼び出してみてください。(中央公論新社文芸編集部 山本美里)



