漫画原作者の武論尊さんが、自衛隊を舞台にした作品について語った。『ファントム無頼』は航空自衛隊、『右向け左!』は陸上自衛隊が舞台で、いずれも別名義の「史村翔」名義で手掛けた。
『ファントム無頼』誕生のきっかけ
『ファントム無頼』は、小学館の編集者から「お前、元航空自衛隊だよな。とりあえず自衛隊もの書かないか」と言われたのがきっかけだという。新谷かおるさんとのコンビで、当初は「自衛隊ものは絶対無理ですよ」と断ったが、編集者が「大丈夫だ」と説得した。
作中に出てくるパイロットは「完全な創作」で、この作品を見て自衛隊員やファントムのパイロットになった人もいるという。航空学生の学校の創立70周年に招待されたが、行けなかったと明かした。
『右向け左!』の制作と陸自との違い
『右向け左!』は講談社で「じゃあ自衛隊ものでもいってみる?」と企画され、横須賀の陸自に取材協力を依頼した。基礎訓練は陸も空も一緒で、訓練の面白さやバカバカしいところを描くのが狙いだった。
しかし、武器が全然違い、銃や作業服の基本から勉強が必要だった。編集者と陸自の駐屯地を訪れ、訓練場や隊舎、食堂などを撮影した。トイレが空自は洋式だったのに対し、陸自は和式だったことにも驚いたという。
武論尊さんは「ある程度のデフォルメは入りますけど、ある程度のリアリティーも持たないと嘘になっちゃう」と語った。



