ランボルギーニのV12エンジンを搭載するプラグインハイブリッド車(PHEV)「レヴエルト」に、限定生産の高性能モデル「SV」が登場した。最高出力は1,065PSで、ランボルギーニ史上最速のクルマだとされる。V12プロダクトライン・ディレクターに就任したアレサンドロ・フェルメスキ氏に話を聞いた。
「SV」の歴史と開発の狙い
「SV」は「スーパーヴェローチェ」(超高速)の略で、1971年に創業者のフルッチオ・ランボルギーニが製作した「ミウラ」の高性能版「ミウラSV」に起源を持つ。以降、「ディアブロ」「ムラシエラゴ」「アヴェンタドール」など、フラッグシップモデルに設定されてきた。
フェルメスキ氏によると、レヴェルトSVで重視したのは「性能だけでなく、運転する楽しさ」だという。シートに座ってサーキットを走り始めた瞬間、ドライバーが周囲のすべてを忘れるような体験を目指したと説明する。
パワートレインと性能
レヴェルトSVのV12 PHEVパワートレインは、システム総合で最高出力1,065PS、最大トルク1,425Nmを発生する。6.5リッターV12エンジンはノーマルと共通だが、新開発の高電圧バッテリーにより、3つのモーターがノーマル比で50PS/25Nmの性能向上を果たした。
バッテリー容量は約2倍となり、サーキット走行では従来の4倍の時間にわたって最大性能を維持できる。変速時間は30%短縮され、サーキットでのパフォーマンスを高めている。
軽量化とシャシー性能
軽量化では、ボディの広範囲にカーボンファイバーを採用。インテリアでもドアパネルやモノシェル構造のシートなどがカーボンファイバー化され、パワーウエイトレシオは1.66kg/PSを達成した。
シャシーは手動調節式レーシングダンパー、CCM-R Plusカーボンセラミックブレーキ、グリップ力を13%アップしたブリヂストンのセミスリック専用タイヤ「ポテンザ レースR」などでサーキット走行を追求している。
エクステリアと新モード
エクステリアでは、一体型ウイングを備えたフロントバンパーやダブルウイング構造のリア固定ウイングにより、ダウンフォースがノーマル比で80%向上。リアフェンダーの「SV」ロゴは塗装仕上げとカーボンファイバー仕様から選べる。
機能面では新たに「Pilota」モードが追加された。「corsa」モード選択時にヘルメットマークのボタンを押すと起動し、5段階で調整可能。ABS、トラクションコントロール、スタビリティコントロールを各レベルに応じて調整できる。
パフォーマンスと限定台数
0-100km/h加速は2.4秒、0-200km/h加速は6.7秒。200km/hからの停止距離は従来比で11m短縮。ホッケンハイムサーキットではランボルギーニ車史上最速の1分41秒6を記録した。
製造台数は世界限定1,963台。歴代のSVも限定モデルだったが、フェルメスキ氏によると「長い年月を経る中で、価格が上昇してきたことを確認しています」と述べている。レヴェルトSVはランボ史上最速の高性能車であり、将来のプレミア化が期待できるコレクターズカーでもある。



