長野県野沢温泉村は、宿泊税の計算に悩む事業者のために「宿泊税計算アプリ」を開発した。東京のIT企業に委託せず、村の担当者が民宿経営者とともに生成AIを使って作ったもので、開発時間はわずか6時間だった。
導入の背景と税の仕組み
野沢温泉村は6月、自然や文化の保全、オーバーツーリズム対策への財源として宿泊税を導入した。1泊の宿泊料金に対し、2029年5月31日までは3.5%、6月1日以降は5%の税率で徴収する。課税対象は飲食代や消費税、入湯税を除いた「素泊まり料金」で、1人1泊6千円未満や修学旅行などの教育活動は免税となる。
現場の声から生まれたアプリ
村が事業者にヒアリングしたところ、宿泊プランや時期によって料金が変わるため計算が難しいという声があった。当初は紙の早見表やエクセルファイルで対応していたが、6月中旬、村総務課の江尻丈さん(56)が民宿経営者から「簡単に計算できる方法はないか」と相談された。同席していた経営者の息子からアプリの提案を受けた江尻さんは、開発を決意した。
アプリは生成AIを活用し、わずか6時間で完成。IT企業に依頼せず、現場の声を直接反映したことで、使い勝手の良いアプリに仕上がったという。この取り組みは、自治体のデジタル活用の好事例として注目されそうだ。



