スポーツファンの間では、DAZNの評判はすでに知られていたようだ。しかし、なぜこれまで大きな炎上を免れてきたのか。その理由は、スポーツコンテンツに特化した独自のポジションにある。
スポーツファンにとって、試合中継は「お金を払ってでも見たい」ものであり、代替サービスがなければ価格の高さやトラブルも容認せざるを得ない。放映権料はスポーツ事業の重要な収入源であり、DAZNのような放送事業者は、いわば「タニマチ」的存在だ。この独特の立場が、他サービスと比べて批判を起きにくくしていた。
今回の炎上のターゲット
今回の主なターゲットは、ライトなファンや「にわかファン」だった。彼らはW杯期間中は試合を見たいが、閉幕後はお金を払い続けてまで他のサッカーコンテンツを見たいとは思わない。DAZNは「DAZN Soccer」プランでそうした顧客を取り込もうとしたが、料金プラン自体が消費者のニーズからずれていた。
3つの不満が重なる
炎上は以下の3つの不満が重なった結果だ。
- サービス設計(料金体系)への不満
- 広告・宣伝のやり方への不満
- 事後のDAZNの対応への不満
最初のボタンの掛け違いに、途中の対応での複数の誤りが重なり、不信感を助長した。
サブスクビジネスの課題
一定期間の利用権に定額料金を支払うサブスクリプションサービスが浸透する中、DAZNのような問題は他サービスでも起こり得る。筆者には、サブスクに対する消費者の不満がくすぶり始めているように見える。次ページでは、サブスクのあり方に反するような宣伝について詳しく述べる。



