徳島大病院、ロボ支援で心臓手術 県内初、僧帽弁閉鎖不全症に
徳島大病院、ロボ支援で心臓手術 県内初 僧帽弁閉鎖不全症に

徳島大病院は、ロボット支援による心臓手術を県内で初めて実施した。心臓の僧帽弁が十分閉じず血液が逆流する「僧帽弁閉鎖不全症」の60歳代女性に対し、手術支援ロボット「ダビンチXi」を使って約5時間の手術を行い、成功した。この新たな手術の実施施設として「ロボット心臓手術関連学会協議会」から認定されているのは、現在四国では愛媛大医学部付属病院と徳島大病院の2か所のみ。

ロボット支援手術の仕組みと特徴

ロボット支援下手術は、執刀医が手術台から離れた操作台で3D画像を見ながらロボットアームを遠隔操作する仕組み。アームの先端には組織をつかむ鉗子や内視鏡などを取り付け、それぞれ540度回転でき、手ぶれ防止機能も備える。人の手作業より繊細な動きができるのが特長だ。

徳島大病院では2011年に四国で初めて米国製の手術支援ロボット「ダビンチS」を導入。現在は「ダビンチXi」2台と国産の「hinotori(ヒノトリ)」を泌尿器科や消化器外科、呼吸器外科などが毎日のように手術で利用している。

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県内初の手術と今後の方針

今回の手術は6月3日、心臓血管外科の診療科長・秦広樹教授(54)が執刀医として操作席に座り、手術部位の3D画面を見ながらロボットの4本のアームを遠隔操作。カメラのズームで拡大した画像を見ながら、約5時間で終えた。体にはアームを挿入する各8ミリの穴や、最大でも5センチほどの傷しか残らず、合併症もなく終了し、経過は良好という。

対象疾患は心臓弁膜症のうち僧帽弁閉鎖不全症。一般的な「胸骨正中切開」では長い手術創が残り、術後は痛みや感染症のおそれもある。また「MICS(低侵襲心臓手術)」では感染症のおそれはないが、高度な技術が必要になる。徳島大病院は5月にロボット心臓手術の実施施設に認定されたため、MICSよりも安全で確実だとしてロボット支援下手術を選んだ。

秦教授らはこの手術を年間20~30人と想定し、県外の患者も受け入れる方針。「高齢化で患者の増加が予想されるが、対象を不整脈や大動脈弁疾患にも広げ、体に負担の少ない手術を実施したい」としている。

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