トヨタとNTT、自動運転向けAI半導体で協業へ 2028年実用化目指す
トヨタとNTT、自動運転AI半導体協業 28年実用化 (13.07.2026)

トヨタ自動車とNTTは、自動運転技術の核心となるAI半導体の共同開発で基本合意した。両社は2028年の実用化を目標に掲げ、次世代自動運転システムに必要な低消費電力かつ高性能な半導体を開発する。この協業は、自動運転の普及に向けた技術的な壁を乗り越えるための重要な一歩と位置づけられる。

協業の背景と目的

自動運転技術の進化には、大量のデータをリアルタイムで処理できる高性能なAI半導体が不可欠だ。しかし、現行の半導体は消費電力が大きく、車載用途には課題があった。トヨタとNTTは、それぞれの強みを活かし、この課題を解決するための新たな半導体アーキテクチャを開発する。トヨタは車両制御や安全技術のノウハウを、NTTは通信技術とAI処理の知見を提供する。

両社は既に2020年から次世代通信技術「IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)」の活用で協業しており、今回の半導体開発もその延長線上にある。IOWNは光技術を基盤とした高速・大容量通信ネットワークで、自動運転車の膨大なデータ処理を支える基盤技術として期待されている。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

開発の具体的内容

共同開発する半導体は、AI処理に特化した「AIアクセラレーター」として機能する。具体的には、自動運転の判断に必要な物体認識や経路計画などの処理を、従来の半導体よりもはるかに低い消費電力で実行できるよう設計される。これにより、電気自動車(EV)の航続距離に悪影響を与えることなく、高度な自動運転機能を実現できる。

NTTの研究開発子会社であるNTTエレクトロニクスは、光電融合技術を活用した半導体技術を提供する。この技術は、電気配線の代わりに光を用いることで、データ転送の高速化と低消費電力を両立する。トヨタは、この半導体を自社の自動運転システムに組み込み、2028年以降の市販車への搭載を目指す。

業界への影響と今後の展望

今回の協業は、自動運転半導体市場における競争を激化させるとみられる。現在、自動運転向け半導体は米エヌビディアやインテル、クアルコムなどが主導しているが、トヨタとNTTの連携は日本の自動車産業と通信産業が協力して対抗する動きとして注目される。

両社は、開発した半導体をトヨタ車だけでなく、他社への供給も視野に入れている。これにより、自動運転技術の標準化を促進し、業界全体のコスト低減につなげる狙いがある。また、IOWNネットワークとの連携により、自動運転車同士やインフラとの通信を最適化し、より安全で効率的な交通システムの実現を目指す。

トヨタの担当者は「自動運転の実用化には、ソフトウェアとハードウェアの両面での革新が必要。NTTとの協業は、その鍵を握る」とコメントしている。NTT側も「通信技術と自動車技術の融合が、新しい価値を生み出す」と期待を寄せる。

今回の協業は、日本の産業競争力強化にも貢献する可能性がある。自動運転技術は、自動車産業だけでなく、半導体産業や通信産業にも大きな波及効果をもたらす。政府も自動運転の実用化を後押ししており、2025年までに高速道路でのレベル4自動運転の実現を目標に掲げている。トヨタとNTTの取り組みは、この目標達成にも寄与するものと期待される。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ