ゆうちょ銀行は6月17日、キャッシュカードと暗証番号を用いたATMからの1日あたりの引き出し上限額を、最大50万円に引き下げると発表した。この新ルールは2026年8月17日から適用され、特殊詐欺などの犯罪増加を防ぐための対策と位置づけられている。
生体認証なら従来通り500万円
ICキャッシュカードに「ゆうちょ通帳アプリ」のATM生体認証と暗証番号を組み合わせた取引については、従来通り最大500万円で据え置かれる。つまり、生体認証機能を利用する顧客は、これまでと同じ高額引き出しが可能だ。
変更前後の引き出し上限額の比較表が公開されており、新ルールでは暗証番号のみの取引が大幅に制限される。適用対象は、8月17日以降に口座を開設する個人客、または50万円を超える上限額への引き上げを希望する個人客となる。
既存の上限設定は自動更新なし
一方、8月17日より前に設定済みの上限額については、自動更新などは行われず、そのまま利用できるとしている。ただし、一度50万円以下に引き下げた場合、50万円超への再引き上げはできない。
ゆうちょ銀行では、特に申し出のない限り、ATMの引き出し限度額は1日50万円で、これを超える上限は窓口などでの申し込みが必要だった。暗証番号取引の場合、申し込めば従来は最大200万円まで設定可能だったが、今回その幅を50万円まで縮める。
AIで特殊詐欺対策を強化
ゆうちょ銀行は12月8日、特殊詐欺被害を防止する取り組みとして、ATM前での携帯電話などによる通話をAIで検知し、必要に応じて取引を中断する対策を2026年1月から始めると発表した。防犯カメラで取得した画像情報などを基に、通話の有無を判断する。
また、みずほ銀行は12月1日、ICキャッシュカードの生体認証機能による本人確認を2026年6月1日に終了すると発表。利用件数の減少を踏まえて判断したという。
ゆうちょ銀行は9月1日、ブロックチェーン技術を活用した「トークン化預金」の導入を検討していると発表。ディーカレットDCP(東京都千代田区)のプラットフォームを活用し、2026年度中の取り扱い開始を見込んでいる。
さらに、スマホ決済サービス「ゆうちょPay」はサービスを終了。7年超で幕を閉じた。同行は「銀行提携の特色を生かせなかった」と説明している。



