Mozillaは、現地時間6月17日にWebブラウザ「Firefox」の最新版となる「Firefox 152」をリリースした。前バージョン151から4週間での定期アップデートとなる。Firefox 151では、5月21日に151.0.1、同26日に151.0.2、6月2日に151.0.3、同9日に151.0.4と、複数のマイナーバージョンアップが行われていた。
Firefox 151系の修正内容
151.0.1では、Intel Raptor Lake CPU(第13世代)搭載環境でのクラッシュ問題や、Windows版でWebSerial使用時のエラーが修正された。151.0.2では、macOS版でのスマートカード・セキュリティキー認識問題、分割ビューが予期せず閉じる不具合、Sogou入力方式によるクラッシュ、ディスクキャッシュ満杯時の再ダウンロード問題など、多数の修正が行われた。151.0.3では、テーブルセル内テキスト編集時のレイアウト崩れやVPNツールバーアイコン表示の問題を修正。セキュリティ修正2件(深刻度High)も含む。151.0.4では、Windows版の戻る/進むボタン応答不能、古いGPUでのソフトウェアレンダリング切り替え、アクセシビリティ連携クラッシュなどを修正した。
Firefox 152のインストール方法
自動アップデートが有効な場合、Firefoxメニューから[ヘルプ]→[Firefoxについて]を開くと更新が開始され、[再起動してFirefoxを更新]をクリックすれば完了する。新規インストール時は、Firefox公式ページからインストーラをダウンロードし、指示に従って進める。
主な新機能
設定画面の刷新
設定画面が一新され、グループ分けが明確になり、カスタマイズ性が向上した。
プライベートブラウジングのトラッカー制御
プライベートブラウジングウィンドウで、サイト動作不良の原因となるタブのトラッカーブロックを一時的に無効化できるようになった。ブロックされたページを再読み込みする際、厳格な保護を無効にするか確認するメッセージが表示される。その他のトラッキング保護は継続される。
アドレスバーからのミュート機能
アドレスバーに「mute」「shush」「sssh」と入力し、クイックアクションを利用すると、全Firefoxウィンドウで再生中のタブの音声を消音できる。
macOS版のカーソル移動改善
段落境界に関連する要素を含む、高度なカーソル移動コマンドのサポートが改善された。
Windows/Linux版のタブ共有
タブを右クリックして[共有]→[リンクをコピー]を選択すると、タブを切り替えずにリンクをコピー可能。複数タブ選択時は全リンクを一括コピーできる。Windows版ではMicrosoftの共有オプションも利用可能。
タブ送信ツールバーボタン
[その他のツール]→[ツールバーのカスタマイズ]から追加できる[タブを送信]ボタンが新設された。
翻訳・スペルチェック言語の追加
翻訳機能にバスク語とガリシア語が追加。スペルチェッカー辞書はクロアチア語、英語(英国)、グルジア語、ペルシア語、スロベニア語、タジク語、タミル語、チベット語、トルコ語、ウェールズ語、コサ語に対応。
JPEG XLの試験的サポート
次世代画像フォーマットJPEG XLの試験的サポートが開始。WebPやJPEG、PNG、GIFより高い圧縮率を誇る。[設定]→[Firefox Labs]から有効化できる。
修正点
- Squarespace、LinkedIn、eBayなどでコンテキストメニューから[貼り付け]が表示されない問題を修正。
- FirefoxからデスクトップやFinderへの画像ドラッグ&ドロップの信頼性を改善。
- マルチモニター環境で[Firefoxについて]ウィンドウが適切なディスプレイに表示されるよう修正。
- macOS/Linux版で、右から左へのテキスト移動時の矢印キーナビゲーションが誤った方向に動く問題を修正。
セキュリティアップデート
今回修正された脆弱性はCVEベースで40件。深刻度内訳はHighが13件、Moderateが18件、Lowが9件。主な修正は以下の通り。
- Graphics: WebRenderコンポーネントにおける権限昇格
- Firefox 152でのメモリ安全性の問題
- ネットワーク: HTTPコンポーネントにおけるメモリ解放後使用
- Web Audioコンポーネントでの境界条件の不正
- グラフィックス: WebGPUコンポーネントにおけるメモリ解放後使用
- WorkersコンポーネントでのDOM内サンドボックス回避
- ナビゲーションコンポーネントでのDOM内サンドボックス回避
- プロセスサンドボックスコンポーネントにおけるサンドボックス回避
- ネットワークコンポーネントの境界条件不適切によるサンドボックス回避
- Firefox 152でのメモリ安全性の問題
- コアおよびHTMLコンポーネントでのDOMにおけるJITコンパイルエラー
- Firefox 152とThunderbird 152でのメモリ安全性問題
- Firefox ESR 115.37、Firefox ESR 140.12、Thunderbird ESR 140.12、Firefox 152、Thunderbird 152でのメモリ安全性の問題
修正数が多く、早急なアップデートが推奨される。



