日本での累計出荷台数1億台を達成したアンカー・ジャパンは、Anker Power Conference 2026でブランド再編と新ロゴマークを発表した。同社CEOの猿渡歩氏は、発火事故や航空規制で揺れるモバイルバッテリー市場において、安全性と実用性を両立する新技術「ネオリチウムイオンバッテリー」を採用する戦略を明らかにした。
問題の本質に向き合うアンカーの姿勢
過去のボーイング787やGalaxy Note 7の事故後、問題究明と品質向上に取り組んだのと同様に、アンカーは他技術への移行ではなく、リチウムイオンバッテリーの安全性を一段高める道を選択。市場の逆風に対し、製品の魅力を損なわず安全性を確保するアプローチを取る。
新技術「ネオリチウムイオンバッテリー」の3つの革新
- 不純物の徹底排除:正極の磁性異物を667万分の1未満に抑制、電解液の水やフッ化水素を厳格に制限し、内部ショートの原因を根本から断つ。
- 劣化しにくい安定性:負極の表面処理と電解液配合最適化によりデンドライト形成を抑制。経年劣化を抑え、長期間安心して使用可能。
- 過酷な物理試験への対応:釘刺し試験を100%クリア。135度の熱暴走試験や耐圧試験も第三者機関で全項目通過。
安全性と携帯性のトレードオフを解消
猿渡氏は「釘刺し試験を通すためにバッテリーを2倍の厚みにすると携帯性が失われる。実用性と安全性を両立できたのが今回の大きな点」と語る。従来の二律背反をセル内部構造の改善で解決した。
アンカーはセル技術だけでなく、製品全体の設計や品質管理体制も強化。ブランド再編により、ユーザーに安心感を提供する新たなブランド価値を構築する。今後のモバイルバッテリー市場の行方に注目が集まる。



