京都の老舗旅館がAI接客導入、宿泊客の8割が満足と回答
京都老舗旅館AI接客導入、宿泊客8割満足

京都の老舗旅館「嵐山旅館」(京都市右京区)が2026年7月から、フロント業務や客室案内にAI(人工知能)を活用した接客システムを本格導入した。導入から1か月が経過し、宿泊客の約8割が「満足」または「やや満足」と回答するなど、好評を得ている。

人手不足をAIで補う試み

同旅館は創業120年を超える老舗で、これまで培ってきた「おもてなし」の伝統を守りながら、慢性的な人手不足に対応するため、AI接客システムの導入に踏み切った。システムは、チェックイン・チェックアウトの自動化、客室への案内、観光情報の提供、ルームサービス注文などをAIが担当する。人間のスタッフは、より高度な接客やトラブル対応に専念できるようになった。

旅館の佐藤健二支配人は「AI導入により、スタッフ一人ひとりの負担が軽減され、本来の『おもてなし』に集中できる環境が整った。お客様からも『待ち時間が短くなった』『必要な情報がすぐに得られる』と好評だ」と語る。

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導入効果と課題

導入後、フロント業務の待ち時間は平均で約40%削減された。また、AIが多言語対応しているため、外国人宿泊客からの問い合わせにもスムーズに対応できるようになった。一方で、高齢の宿泊客からは「機械での操作に戸惑う」との声も上がっており、旅館側は必要に応じて人間のスタッフがサポートする体制をとっている。

観光業界では、人手不足が深刻化する中、AIやロボット技術の導入が進んでいる。国土交通省の調査によると、2025年の宿泊業の有効求人倍率は2.5倍と全産業平均を大きく上回っている。こうした背景から、他の旅館やホテルでも同様のシステム導入を検討する動きが広がっている。

今後の展望

嵐山旅館では、今後AIに過去の宿泊客の嗜好を学習させ、客室の温度調整やアメニティの準備など、よりパーソナライズされたサービスを提供する計画だ。佐藤支配人は「AIはあくまでツール。人間にしかできない『おもてなし』の質を高めるために、今後も積極的に技術を取り入れていきたい」と述べている。

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