デジタル技術でよみがえる古墳壁画、一般公開開始
デジタル技術でよみがえる古墳壁画、一般公開開始

国の特別史跡であるキトラ古墳(奈良県明日香村)の壁画が、デジタル技術によって鮮やかに復元され、7月15日から一般公開されることが決まった。文化庁が13日に発表した。このプロジェクトでは、高精細なデジタル撮影と画像処理技術を駆使し、経年劣化で色あせた壁画の本来の色彩を再現することに成功した。

デジタル復元の手法と成果

復元作業は、奈良文化財研究所と東京大学の研究チームが共同で実施。壁画を約1億画素の超高精細カメラで撮影し、得られた画像データを基に、顔料の成分分析や文献調査の結果を反映させて色彩を復元した。特に、四神(青竜、白虎、朱雀、玄武)の図像は、鮮やかな原色がよみがえり、当時の技術の高さをうかがわせる。

文化庁の担当者は「デジタル技術の進歩により、肉眼では見えにくくなった細部の文様や線画も明確に確認できるようになった。これまでにない臨場感で古墳壁画を鑑賞いただける」とコメントしている。

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公開の概要と今後の展望

一般公開は、明日香村にあるキトラ古墳壁画体験館「四神の館」で行われる。展示では、復元された壁画の高精細画像を大型モニターで閲覧できるほか、タブレット端末を使って拡大・回転させながら細部を観察することも可能だ。入場は無料で、事前予約制。1回の入場時間は30分で、1日最大200人まで受け付ける。

また、文化庁は今後、他の古墳壁画や文化財にも同様のデジタル復元技術を応用する方針を示している。これにより、劣化が進む文化財の保存と活用が一層進むと期待される。

キトラ古墳は7世紀末から8世紀初頭に築造されたとされ、1998年に石室内部から極彩色の壁画が発見された。しかし、長年の露出やカビの発生により、壁画の劣化が深刻化していた。今回のデジタル復元は、文化財の新たな保存手法として注目されている。

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