アップルが示すパーソナルAIの衝撃、ティム・クックCEO最後のWWDCで見えた次の10年
アップルが示すパーソナルAIの衝撃、クックCEO最後のWWDC

アップルはこの秋、例年通り同社全製品のOSをアップデートする。しかし、Apple Intelligenceはそれより少し遅れて2027年、まずは英語圏で展開を始める。日本語対応の提供が始まるのはその後の予定だ。EU圏と中国では当面提供の予定はない。

第3世代Apple Foundation Modelの進化

3代目となる「Apple Foundation Model」は、グーグルのおかげでかなり賢くなり、新たにできることも一気に増えた。例えば、飲み会で会計時に割り勘で支払うことになった場合、各人が自分のiPhoneでレシートを撮影し、画面上のレシートで自分が注文した項目と品数を指定すると、会計係にApple Payで送金することも可能だ。

割り勘機能(Split Bill)を使ってレシートを撮影すると、レシート上の各項目のうち自分が食べたもの、飲んだものを選んで、合計いくら支払えばいいかを計算してくれる。誰かとシェアしたプレートに関しては半分だけ払う、といった計算も可能だ。

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出張時のアシスト機能

出張時は、バラバラなメールでやり取りしている航空券の予約確認、ホテルの予約メール、現地で会う相手とのやり取りの情報を横断的に拾い上げる。出発の日程を尋ねれば関連する予約を束ねて示し、カレンダーへの登録まで行ってくれる。空港のカウンターや航空会社に問い合わせ電話をかけると、電話アプリの新機能「Call Context」が、その通話に関係する予約番号や便名をさりげなく画面に表示しておいてくれる気配り設計も用意される。

他社AIとの違い

他社のAIは、プロンプトを打ち込んで初めて何かをしてくれるという対話型のやり取りを前提に設計されている。しかし、Apple IntelligenceはOSの深部に組み込まれており、ユーザーが何をやっているかを感知してさっと手を差し伸べる。もっとも個人的な情報までしっかりと漏洩からガードしながら、しっかりアシストしてくれるのが大きな違いだ。

WWDC基調講演の3つの柱

WWDC26基調講演での発表には3つの柱があった。1つ目はApple Intelligence、残りの2つは子供の安全とシステムパフォーマンスだった。

子供の安全への取り組み

いま世界では子供のSNS利用に年齢制限をかけるなど、スマートフォンやSNSが子供に与える悪影響を考え、規制する動きが加速している。日本でも総務省の有識者会議が行われ、「SNSを必要としている子供もいる」と年齢による一律の利用制限は見送る方向を取るなど議論が進んでいる。

子供にデジタル機器を与えれば、依存や偏った見方、悪意を持った人との繋がりなど悪い影響が懸念される一方で、まったく与えなければ、これからの社会に取り残されるのではという懸念も生じてくる。アップルは老舗の責任として、デジタル時代の「子供の安全」を打ち出した。

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