レトロゲーム機風デザインのRyzen 7 H255搭載ミニPC「ACEMAGIC Retro X3」を試す
Ryzen 7 H255搭載ミニPC「ACEMAGIC Retro X3」を試す

2025年の秋口から年末にかけて、PCパーツの価格は大きく動いた。きっかけはメモリだ。AI向けデータセンターの需要が急拡大したことで、メモリーメーカー各社が利益率の高い半導体メモリ(HBM:High Bandwidth Memory)の生産を優先し、PC向けのDRAMやNANDフラッシュの供給が減少した。

その結果、DDR5メモリやSSDの価格は急騰し、完成品PCの販売価格にもそのまま跳ね返り、一般消費者にとっては非常に厳しい時代が到来してしまったわけだ。

2026年8月現在もこの状況は解消しておらず、DDR5メモリの小売価格は、2026年1月にピークを迎えた後、春先にかけて一旦下落したものの、7月に入って再び上昇に転じている。NVMe SSDに関しては、DDR5メモリの状況がまだましに思えるほどの惨状だ。

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PCパーツ価格高騰の中でのミニPCの存在感

PCパーツ価格の高騰はメモリやストレージにとどまらず、既にGPUの国内価格も上がっており、残念ながらPCの購入価格が落ち着くことは、しばらくないと考えられる。

こうした状況下で存在感を増しているのが、コストパフォーマンスの高いミニPCだ。今回取り上げるACEMAGICの「Retro X3」も、そうした流れに位置付けられる製品だが、他と少し違うのは「レトロなゲーム機を思わせるデザイン」をまとっている点にある。実売価格はAmazon.co.jpで11万円前後となっている。今回は実機を手元に用意できたので、外観と性能の両面から詳しく見下ろしていこう。

レトロゲーム機風のデザインと豊富なインタフェース

まずは外観とインタフェースからチェックしていこう。本体サイズは約128.2(幅)×128.2(奥行き)×44(高さ)mmだ。前面は左から順にUSB4ポート×1基、USB 3.2 Standard-Aポート×2基、3.5mmオーディオジャック、そして目立つオレンジ色が電源ボタンとなっている。

注目したいのは40Gbps対応のUSB4ポートだ。内蔵GPUで性能が足りなくなった場合でも、外付けGPU(eGPU)を組み合わせることで後からGPU性能を引き上げられる。必要に応じてゲーミング環境を育てていける点はうれしいところだ。

ただし、USB4ポートは前面の1基のみであるため、eGPUを接続すると、唯一の高速ポートが埋まってしまう。高速ストレージやドックを同時に使いたい場合は、この点を頭に入れておきたい。

電源ボタンはオレンジ色のかわいらしいデザインだ。ドット状の模様がある天面パネルとあわせて、昔の家庭用ゲーム機を意識したデザインに仕上がっており、個人的に手元に置いて周りたくなる製品である。

背面ポートと無線通信機能

続いて背面を見ていこう。HDMI 2.1ポートが1基、DisplayPort 2.0ポートが1基、2.5Gbps対応のLANポートが1基、USB 3.2 Standard-Aポートが4基という構成となっている。典型的なコンパクトなボディーながら、前面と合わせてUSB Standard-Aが合計6ポートもある。周辺機器を多くつなぐ用途でも、別途USBハブを用意せず配線をきれいにまとめられるのはうれしいポイントだ。

なお、Wi-Fi 6Eに対応しているため、有線LAN環境がない場所でも無線で高速な通信が可能だ。

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