中国広州市は、自動運転タクシーの試験運行を許可した。2024年内に一部エリアで運行を開始する予定で、完全無人運転による移動サービスの実現に向けた重要な一歩となる。
試験運行の概要
許可を受けたのは、中国の自動運転技術スタートアップ「WeRide(文遠知行)」と中国配車大手「滴滴出行(DiDi Chuxing)」の2社。両社は広州市の特定エリアで、ドライバーが同乗しない完全無人運転タクシーの試験運行を行う。
運行エリアは広州市の一部に限定され、まずは昼間の時間帯のみ運行。利用者は専用アプリで配車を依頼でき、料金は無料または低額に設定される見込み。
技術と安全対策
WeRideの自動運転システムは、LiDARやカメラ、レーダーなどのセンサーを組み合わせ、高精度地図とAI技術により周囲環境を認識。滴滴出行も同様の技術を採用し、冗長化設計による安全性の確保を強調している。
また、遠隔監視センターを設置し、緊急時にはオペレーターが遠隔操作で車両を制御できる体制を整える。事故発生時の対応プロトコルも事前に策定済みだ。
中国の自動運転政策
中国政府は自動運転技術の開発を国家戦略として推進。2023年には北京や上海など複数の都市で自動運転タクシーの試験運行が始まっている。広州市もこれに続く形で、自動運転の実用化を後押しする。
今回の許可は、中国の自動運転技術が実用段階に近づいていることを示す。将来的には、完全無人運転タクシーが一般市民の移動手段として普及することが期待される。
業界の反応と今後の展望
自動運転業界からは歓迎の声が上がる一方、安全性や法規制の課題も指摘されている。特に、事故発生時の責任の所在や、既存のタクシー業界への影響など、解決すべき問題は多い。
WeRideと滴滴出行は、試験運行を通じてデータを収集し、システムの改善を進める方針。2025年以降には運行エリアの拡大や24時間運行を目指すとしている。



