日本国内における電気自動車(EV)の普及率が、他国と比較して低迷していることが明らかになった。2023年の新車販売に占めるEVの割合は約2%にとどまり、欧州の20%超や中国の25%と比べて大きく差をつけられている。
充電インフラの整備遅れ
普及の妨げとなっている最大の要因は、充電インフラの不足だ。全国の急速充電器の設置数は約3万基と、欧州の50万基や中国の100万基に遠く及ばない。特に都市部以外での充電スポット不足が深刻で、長距離移動への不安が消費者の購入意欲を削いでいる。
価格面での課題
また、EVの車両価格が依然として高いことも普及の壁となっている。補助金を活用しても、ガソリン車と比較して数十万円から百万円以上の差があり、コスト面での優位性が十分に伝わっていない。
政府の対策
これを受け、政府は充電インフラの整備を加速するため、2024年度から補助金を拡充する方針だ。具体的には、高速道路のサービスエリアや商業施設への急速充電器設置を促進し、2030年までに全国で30万基の充電器設置を目指す。また、EV購入時の補助金を最大85万円に増額し、価格差の解消を図る。
企業の取り組み
自動車メーカーも対応に乗り出している。トヨタは2026年までに10車種以上のEVを投入する計画を発表。日産は軽EVの販売を強化し、ホンダはGMとの協業で北米市場向けEVを拡充する。さらに、電力会社や小売業者が連携した充電サービスの充実も進んでいる。
専門家は「EVシフトは世界的な潮流であり、日本も対応を急ぐ必要がある。インフラ整備と同時に、再生可能エネルギーを活用した電力供給の拡大も重要だ」と指摘している。



