最近、SNSやネットニュースで「ダークパターン」という言葉をよく見かけるようになりました。ダークパターンとは、ユーザーが気づかないうちに不利益な判断や意思決定をしてしまうように誘導するデザインのことです。Webサイトやアプリなどに見られます。
ダークパターンの歴史
ユーザーをだますWebデザインは、20年以上前から存在していました。例えば、リンクを1回クリックしただけで入会処理が完了し、高額な料金を請求される「ワンクリック詐欺」の手口などが有名です。
また、2000年代は多くのWebサイトやサービスが登場する時代でした。そんな中、事業者が意図して、あるいは意図せずともユーザーに不利益をもたらすデザインが大量に生まれました。それらを類型化し「ダークパターン」という概念で世の中に警鐘を鳴らしたのが、英国のUXデザイナー、ハリー・ブリヌル氏です。2010年のことでした。
16の類型
ブリヌル氏は、ダークパターンを「偽装広告」や「比較防止」など16に類型化しました。類型を読むだけでなんとなく内容が想像できるように、類型を整理することは、ダークパターンの調査や発見、利用者への注意喚起など、さまざまな面でメリットがあります。
そのため、ダークパターンという言葉が広がると、OECD(経済協力開発機構)やFTC(米国の連邦取引委員会)、欧州委員会など、国際機関や国家機関が市場や時代に合わせて類型化や再定義を行い、多くの分類が生まれました。中でもOECDが提案する7つの大分類と24類型は、日本の省庁も引用することが多いです。
なぜダークパターンが生まれるのか
ダークパターンを使うのは、ワンクリック詐欺のような人を騙そうとする、もともと悪意を持った事業者なら分かります。でもそれだけではありません。ときには世界的な大企業も手を染めます。
世界的な大企業の事例として、次のページで詳しく紹介します。



