米国事業が通年黒字化、全社で利益重視へ転換
ニュースアプリ運営のスマートニュースは、米国事業が25年通期で営業黒字を達成した。2014年に現地進出して以来の悲願達成となる。全社では23年12月期に黒字転換済みで、今年10月の株式上場(IPO)も報じられる中、再成長戦略が注目されている。
広告収益向上と組織効率化が奏功
COOの任宜氏は、黒字化の要因として「広告事業の収益性向上」と「組織・開発体制の抜本的な効率化」を挙げる。広告面では、オープンなアドネットワークとの接続強化やリアルタイム入札技術の最適化により、ゼネラル・モーターズ、フォード、P&Gなどの高単価広告を効率的に配信。自社開発のファーストパーティー広告の比率向上や動画広告フォーマットの導入も広告単価(CPM)向上に寄与した。
体制面では、日米で分断されていた開発をグローバル統一組織に再編。国別ではなく機能別に日米横断で管理するクロスファンクション組織へ移行し、共通基盤の上で知見を相互活用できるようにした。これにより「車輪の再発明」を解消し、開発効率を大幅に改善した。
23年初の大規模リストラから3年
スマートニュースは21年に時価総額2100億円超のユニコーン企業となったが、コロナ禍の巣ごもりバブル崩壊を受け、23年初にグローバルで大規模人員削減を実施。グループ人員は約4割削減され、米国拠点も集約された。その後、新広告プロダクトやNTTドコモとの業務提携などが寄与し、23年12月期の連結業績は黒字転換。そして今回、米国事業の通年黒字化に至った。
今後の展望:ニュースの枠を超えた新サービス
スマートニュースは今後、ニュースアプリの枠を超えた新サービス投入を計画。具体的には、AIを活用したパーソナライズ情報配信や、地域密着型コンテンツの強化などが検討されている。IPOを視野に、持続可能な成長モデルの確立を急ぐ。



