交通事故死傷者最多の7歳児…タテシナ会議で自動車・損保・警察が本気議論
交通事故死傷者最多7歳児に自動車・損保・警察が本気議論

日本の交通事故死者数は1970年の年間1万6765人をピークに減少を続け、現在は約2700人と横ばい状態にある。しかし、その中で最も死傷者数が多いのが7歳児であるという衝撃の事実が明らかになった。ノンフィクション作家の野地秩嘉氏が、自動車会社、損害保険会社、自転車会社、警察などのトップが集結する「タテシナ会議」を取材し、交通事故死ゼロに向けた本気の議論に迫った。

タテシナ会議とは何か

タテシナ会議は、長野県茅野市の蓼科山聖光寺で毎年夏に開催される会議だ。聖光寺は1970年にトヨタ自動車(当時トヨタ自動車販売)とその系列会社、販売店協会によって交通安全を祈願して建立された寺である。毎年7月17日と18日には交通安全祈願大法要が行われ、トヨタの幹部や関係者が必ず出席する。2019年からは、交通事故死ゼロを目標とする「タテシナ会議」がスタートし、2023年には具体的な事故削減に向けた分科会活動も始まった。トヨタ会長の豊田章男氏も2日間にわたり法要と会議に参加し、交通事故削減に強い意欲を示している。

交通事故死ゼロへの決意

2025年に開催された第3回タテシナ会議には、あいおいニッセイ同和損保社長の新納啓介氏も参加した。新納氏は「豊田会長の交通事故死ゼロの決意を聞き、自分たちもやっていることを進めていこうと思った」と語る。野地氏も会議に参加し、「交通事故死ゼロ」を信じることができるようになったという。交通事故そのものをゼロにするのは困難でも、死亡事故をゼロにすることは不可能ではないという信念が共有されている。

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なぜ7歳児が最も多いのか

警察庁のデータによると、死傷者数が最も多い年齢層は7歳児である。その理由として、小学校に入学したばかりの子どもが交通ルールを十分に理解しておらず、道路への飛び出しなどが原因とされる。また、ドライバー側も子どもの動きを予測しにくいことが事故につながっている。タテシナ会議ではこの問題が真剣に議論され、対策が模索されている。

電動キックボードの事故増加も課題

近年は電動キックボードの事故も増加傾向にある。新しいモビリティの普及に伴い、交通事故のパターンも変化している。タテシナ会議では、こうした新たな課題にも対応するための議論が行われている。

交通事故死ゼロへのアプローチ

野地氏は『交通事故を20%減らした自動車保険』の取材を通じて、多くの人に「交通事故死をゼロにするアイデアはありますか?」と質問した。特に、過去に交通事故を起こした経験のある人々からは、二度と事故を起こしたくないという強い思いと、具体的な提案が得られたという。野地氏は「質問すること自体が目標に近づく第一歩だ」と語る。

人間の行動を変える取り組み

タテシナ会議では、事故を起こすのは「乗り物」ではなく「人」であるという認識のもと、人間の行動を変えるための方策が議論されている。例えば、地域によって異なる黄信号の時間など、交通システムの細かな違いにも着目し、改善策を模索している。

今後の展望

タテシナ会議は今後も継続的に開催され、交通事故死ゼロを目指した議論と実践が続けられる。自動車メーカー、保険会社、警察などが連携し、社会全体で交通事故を減らすための取り組みが期待される。

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