NTT(日本電信電話)とKDDIは、5G(第5世代移動通信システム)の基地局を共同で建設することで基本合意した。両社は2025年度までに全国約1万局を共同建設し、総コストを従来比で約30%削減する計画だ。これにより、5Gエリアの早期拡大と通信品質の向上を目指す。
共同建設の背景と目的
5Gは高速大容量、低遅延、多数同時接続といった特長を持ち、自動運転や遠隔医療、スマートファクトリーなど様々な分野での活用が期待されている。しかし、基地局の建設には多額の投資が必要で、各社が個別に整備を進めるのは非効率だった。
NTTとKDDIは、基地局の共同建設により設備投資を抑制しつつ、カバレッジを拡大する方針。総務省も5Gの早期普及を後押ししており、今回の合意は政府の意向にも沿ったものだ。
具体的な計画とスケジュール
両社は2023年度から共同建設を開始し、2025年度までに全国約1万局を整備する。対象エリアは都市部だけでなく、地方や郊外も含まれる。共同建設する基地局は、両社の周波数帯を共用できるように設計され、コスト削減と効率化を図る。
また、NTTとKDDIは、基地局の運用や保守についても共同で行う可能性を検討している。これにより、さらにコスト削減が期待できる。
業界への影響と今後の展望
今回の合意は、通信業界全体に大きな影響を与えるとみられる。NTTとKDDIは国内の携帯電話市場でそれぞれ約3割のシェアを持ち、両社の連携により競争環境が変化する可能性がある。
一方、ソフトバンクや楽天モバイルなどの他社も、同様の共同建設の動きを検討する可能性がある。総務省は、基地局の共同利用を促進するためのガイドラインを策定しており、業界全体でのインフラ共有が進むと予想される。
NTTとKDDIは、今回の合意を皮切りに、さらなる協力関係を模索する方針。両社は「5Gの普及を通じて、日本のデジタル社会の基盤を強化する」とコメントしている。



