日本の5G普及率、世界で低位に 課題と今後の展望
日本の5G普及率、世界低位 課題と展望

日本の5G普及率が世界の中で低位にとどまっている。総務省のデータによれば、2023年度末時点での5G人口カバー率は約70%だが、実際の契約数は全携帯電話契約の約20%に過ぎない。これは韓国や米国、中国などと比較しても低い水準だ。

基地局整備の遅れが原因

普及が進まない最大の要因は基地局の整備遅れだ。5Gは高速通信を実現するために、従来の4Gよりも多くの基地局が必要となる。しかし、日本では都市部を中心に整備が進む一方、地方では基地局の設置が遅れている。特に、高周波数帯(ミリ波)の基地局はカバー範囲が狭く、設置コストも高いため、通信事業者の投資意欲が鈍っている。

周波数割り当ての課題

さらに、周波数割り当ての遅れも問題だ。日本では5G用の周波数が段階的に開放されてきたが、諸外国に比べて割り当てが遅れた。これにより、通信事業者は早期にサービスを開始できず、普及に影響を与えた。また、政府の規制や手続きの複雑さも事業者の負担となっている。

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今後の普及促進策

政府は2025年度までに5G人口カバー率を95%以上に引き上げる目標を掲げている。そのため、基地局整備に対する補助金や税制優遇措置を拡充する方針だ。また、ローカル5Gの活用促進や、企業向けの産業利用を後押しすることで、需要を喚起する狙いがある。

通信事業者も、低コストで効率的な基地局の設置方法を模索している。例えば、既存の4G基地局を活用した5G化や、小型基地局の導入などが進められている。さらに、6Gの研究開発も並行して行われており、次世代通信への移行を見据えた戦略が求められる。

消費者の視点

消費者にとって、5Gのメリットが十分に伝わっていないことも普及の障壁となっている。高速通信や低遅延といった特徴は、一般ユーザーには実感しにくい。キラーコンテンツの不足も課題だ。動画配信やオンラインゲーム、AR/VR体験など、5Gならではのサービスがもっと広がれば、契約者の増加につながるだろう。

日本の5G普及率は世界で低位だが、今後の施策次第で改善の余地は大きい。政府と通信事業者が連携し、インフラ整備と需要創出を両立させることで、2025年以降の本格的な普及が期待される。

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