スロバキアがウクライナへの電力供給を停止 原油輸送再開要求で圧力強化
スロバキアのロベルト・フィツォ首相は、隣国ウクライナへの緊急電力供給を停止するよう送電会社に指示したことを、交流サイト(SNS)で明らかにしました。これは、ロシア軍による攻撃で損傷した「ドルジバ・パイプライン」の原油輸送停止に対する反発として、再開を促す「最初の措置」だと主張しています。
フィツォ首相の声明と背景
フィツォ首相は、「本日より、ウクライナ側が電力網安定化のために支援を要請しても、提供しない」と述べました。地元メディアによると、ロシア軍がウクライナのエネルギー施設を集中攻撃していた2025年1月には、スロバキアからウクライナへの電力供給が、通年の供給量の2倍に達していたと指摘しています。
この決定は、ロシア産原油を欧州に運ぶドルジバ・パイプラインのウクライナ国内区間が損傷し、輸送が停止している状況に対する直接的な対応です。フィツォ首相は今月21日、原油輸送が23日までに再開されなければ電力供給を停止すると警告しており、今回の措置はその実行となります。
ハンガリーとの連携と国際的な圧力
フィツォ首相は、同様に原油輸送再開を強く要求するハンガリーのヴィクトル・オルバン首相と共に、ウクライナへの圧力を強めています。両国は、エネルギー供給の安定性を確保するため、パイプラインの早期修復と輸送再開を求めているのです。
この動きは、ウクライナ侵攻が4年目に入る中、欧州諸国間のエネルギー協力に新たな緊張をもたらしています。スロバキアとハンガリーは、ウクライナのエネルギー危機への支援を継続する一方で、自国の経済的利益も考慮に入れた対応を迫られている状況です。
フィツォ首相は、電力供給停止が一時的な措置であり、原油輸送が再開されれば状況を見直す可能性を示唆していますが、ウクライナ側からの反応はまだ明確ではありません。今後の展開が、地域のエネルギー安全保障に与える影響が注目されます。



