麻生氏「養子縁組案の棚上げ、まかりならぬ」 皇位継承協議で影響力
安定的な皇位継承をめぐり、各党派の代表者らは15日、衆院議長公邸で協議を行った。皇族数の減少に多くの党派が危機感を共有する中、自民党が「第一優先」として掲げるのは「旧宮家の男系男子を養子として皇族に迎える案」だ。この背景には、保守派への配慮に加え、麻生太郎副総裁の強い影響力が垣間見える。
養子案へのこだわり
協議が始まったのは2024年5月。当初、各党派で「総意」に近いとされたのは「女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持する案」だった。当時の額賀福志郎衆院議長(自民)は24年8月、この案について「認める方向で、おおむね共通認識が得られた」との見解を示した。しかし、女系天皇に反対する保守層の支持を意識し、自民党内では慎重意見が根強く残った。女性皇族が結婚後も皇室に残ることで、将来的な女系天皇容認につながりかねないとの懸念があったためだ。
そんな中、麻生副総裁は養子案の推進に強いこだわりを見せている。関係者によれば、麻生氏は「養子縁組案の棚上げはまかりならぬ」と周囲に繰り返し述べており、自民党内の議論を主導している。麻生氏の影響力は、保守派の支持基盤を背景に大きく、協議の行方を左右する存在となっている。
与野党の隔たり
一方、野党側は養子案に慎重な立場だ。立憲民主党などは「女性皇族が結婚後も残る案」を支持し、養子案は「時代に逆行する」と批判する。国民民主党も同様の立場で、各党の隔たりは依然として大きい。来週にも衆院議長らが「立法府の総意」案を提示する見通しだが、合意形成は容易ではない。
皇室典範改正に向けた協議は、今後も曲折が予想される。麻生氏の影響力がどのように作用するか、注目が集まる。



