草加せんべい老舗「丸草一福」の古民家、借り主募集 カフェなど再生期待
草加せんべい老舗の古民家、借り主募集 再生期待

埼玉県草加市で草加せんべいの製造・販売を手がける老舗店「丸草一福」が、本店敷地内で空き家となっている築約50年の古民家の借り主を募集している。この古民家はもともと同社の資料館として訪れる客を受け入れていたが、新型コロナウイルス感染症の影響で閉鎖された。高橋元一代表(37)は「店舗や工場と一体的に、草加せんべいの魅力を広く伝える形で活用してほしい」と古民家再生への期待を語っている。

古民家の歴史と特徴

高橋さんによると、この古民家は同社を創業した祖父が1974年に建設したもので、当初は1階を資料館、2階を住居として使用していた。その後、住居としての利用はなくなったが、資料館では同社の草加せんべい製造の歴史を写真で紹介したり、せんべいを作る様子をろう人形で展示したりしてきた。店舗や工場に併設された施設として、他地域からの研修バス旅行の立ち寄り先としても人気を集めていたという。

しかし、コロナ禍で客足が途絶え、2020年に資料館を一時閉鎖。長期間締め切っていた間に展示品が傷んでしまったため、再開を断念せざるを得なかった。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

古民家の外観は大きな三角屋根と白壁が特徴的だ。1階は土間の広々とした1フロアで、木の柱や天井など古民家ならではのレトロな雰囲気が満載。2階には8畳や6畳の和室が設けられている。

募集条件と期待される活用

古民家の賃料は月額15万円。隣接する店舗や工場と連携し、訪れた人が草加せんべいの魅力を再発見できるような使い方をすることを条件としており、応募後に同社と協議して可否を決定する。

高橋さんは「落ち着いた雰囲気の古民家で、おいしいお茶や甘味とともにおせんべいを楽しめるようなカフェになれば、草加せんべいの魅力を若い世代にも伝えられるかもしれない。さまざまなアイデアを聞いてみたい」と話している。

物件の詳細や問い合わせは、空き家物件を紹介する草加市のサイト「草加市わがままバンク」から受け付けている。

空き家サイト「わがままバンク」の取り組み

草加市のサイト「わがままバンク」は、空き家の所有者と利用希望者のマッチングを目的として昨年6月に開設された。物件情報や利用条件のほか、今年4月からは利用希望者側の目的、希望する場所や賃料などの情報も新たに掲載している。

所有者側は「思い出の家なので外観は変えないでほしい」「一部屋だけ荷物部屋として残してほしい」といった要望を伝えた上で、空き家を利用してもらえる。利用希望者側は「フードパントリーの保管・開催場所」「クラフトビール醸造所の開業場所」といった具体的な目的を示し、希望に沿った物件を探すことができる。

草加市によると、市内の空き家は2023年の調査で1310件に上る。サイトを管理する市住宅政策課の安高昌輝さんは「空き家を使いたい利用希望者の思いが空き家オーナーに届くことで、新たなマッチングにつながってほしい」と期待を寄せている。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ