トランプ氏の舞踏室計画、総工費960億円に税金投入か 米報道
トランプ氏舞踏室計画、総工費960億円に税金投入か

ドナルド・トランプ米大統領がホワイトハウスに建設中の舞踏室(ボールルーム)プロジェクトについて、総工費が最大6億ドル(約960億円)に達し、その半分以上が納税者の負担となる見通しであることが明らかになった。米紙ワシントン・ポスト(電子版)が16日、報じた。

トランプ氏の主張と実際の費用

トランプ氏はこれまで、総工費を4億ドル(約640億円)と見積もり、自身を含む民間寄付者が全額を負担すると繰り返し主張してきた。この舞踏室建設は、米首都ワシントンに自身の足跡を残そうとするトランプ氏の計画の目玉となっている。

同紙は、建設を請け負うクラーク・コンストラクション社がトランプ政権向けに作成した詳細な見積書の写しを引用して報じた。このプロジェクトは昨年、トランプ氏が事前の予告や議会への相談をほとんど行わずに、歴史あるホワイトハウスの東棟(イーストウイング)をすべて取り壊したことから始まった。

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政権側の反論

ホワイトハウスのデービス・イングル報道官は16日、AFPの取材に対し、トランプ氏と寄付者が費用の大半を負担していると主張。「トランプ大統領と寛大な米国の愛国者たちが、約4億ドルを資金提供している。これは今後の何世代にもわたる大統領にとって、安全でふさわしい施設となるだろう」との声明を出した。

イングル氏は、先週末に行われた総合格闘技の試合の最中にホワイトハウスを襲撃する計画が発覚したことに触れ、「大規模なイベントを開催するにおいて、この東棟の近代化プロジェクトが必要となる理由を証明するものだ」と強調。さらに、舞踏室プロジェクトは「大統領の身辺警護など警備面でも重要な結びつきがある」と付け加えた。トランプ氏によると、これには屋上のドローンポート(発着場)や地下の病院などが含まれるという。

公金投入の実態

ワシントン・ポスト紙によると、2月の時点でホワイトハウス向けに用意された概要書には、すでに総工費が6億ドルと見積もられており、「民間資金」からの拠出は2億9300万ドル(約470億円)にとどまっていた。

さらに、トランプ氏が3月に「負担ゼロ」と発言した時点で、政権はすでにクラーク・コンストラクション社に対して数千万ドルにのぼる公金(税金)の支払いを10回以上承認していたという。同紙は入手した同社の請求書記録を根拠としている。

なお、トランプ氏が最初に舞踏室のアイデアを打ち出した際には、費用は2億ドル(約320億円)になると説明されていた。

トランプ氏の説明と法廷闘争

トランプ氏は先月、記者団を建設現場に案内した際、「これはアメリカ合衆国への贈り物だ。すべて私のお金と寄付者の金であり、税金は使っていない」と語っていた。クラーク・コンストラクション社は同紙の取材に対し、プロジェクト詳細は機密事項だとしてコメントを控えた。

このプロジェクトをめぐっては法廷闘争にも発展しており、今年3月には裁判官が地上部分の工事停止を命じる判決を下した。控訴裁判所による審理の間、この命令は一時的に執行猶予(保留)となっている。

トランプ政権側は、今年4月に大統領が出席した報道関係者とのガラディナー(晩餐会)に銃を持った男が侵入しようとした事件を引き合いに出し、舞踏室の必要性は一段と緊急性を増していると主張している。

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