災害支援で称賛の自衛隊、組織防衛と無謬主義の課題、防衛費倍増は是か
災害支援で称賛の自衛隊、組織防衛と無謬主義の課題

2011年の東日本大震災や今回の令和8年熊本地震など、震災のたびに自衛隊が災害派遣され、その献身ぶりは国民の評価を高めてきた。しかし、震災という「実戦」を経験しても、その「戦訓」を生かせないのが自衛隊という組織だという指摘がある。

「映え」を優先する組織

今回の熊本地震では、ビックカメラ社が提供した約300台のスポットクーラーをC-2輸送機で空輸する様子を空自がSNSで公開したが、現場では電源がなく「使用されていない」と批判され逆効果となった。電源車両とセットで投入すべきだったが、実効性よりも「映え」を優先したとみられる。

戦争はミスが少ない方が勝つ。失敗を反省し、即座に手を打ち、どれだけ早くリカバリーできるかが軍隊の強さの証明だ。アメリカ軍は、間違った方策があれば躊躇なく変更する柔軟性を持つ。イラクやアフガニスタン戦争では、ハンビーや既存の装甲車両が地雷やIEDに無力で多くの犠牲者を出したが、南アフリカ製の耐地雷装甲車を戦争中に大量導入し、対応した。この装備はアンゴラ内戦の教訓を反映して改良されており、米軍は前例のない速さで主要装備として採用し、多くの将兵の命を救った。

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無線が通じない組織

自衛隊には「無線が通じない」が常識となっているという問題がある。また、一度も飛ばなかった無人機や、中国企業に先を越された壁透過レーダーなど、装備や運用の遅れが指摘されている。さらに、なぜ隊員は冷えた缶詰を食べるのかという疑問や、深刻な医官不足に対処しない防衛省・自衛隊の姿勢が批判の対象となっている。

予算を倍額するに足る組織なのか

こうした課題を抱える自衛隊が、防衛費を倍増すべき組織なのかという問いが投げかけられている。組織防衛と無謬主義が改革を妨げ、災害派遣での経験が十分に生かされていない現状が浮き彫りになっている。

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