参院自民が壁に、高市首相の当初予算年度内成立断念 数の力の限界示す
高市首相、当初予算年度内成立断念 参院自民が壁に

高市首相が当初予算の年度内成立を断念、参院自民が強硬姿勢に壁

高市早苗首相は2026年3月30日、これまで強くこだわってきた2026年度当初予算案の年度内成立を正式に断念した。首相はこれまで「数の力」を背景に強引な国会運営を進めてきたが、与党過半数割れの参議院では野党との交渉を重視する参院自民党が前に立ちふさがり、首相の意向が通らない異例の事態となった。

暫定予算が成立、11年ぶりの「つなぎ」措置

同日の参院本会議では、年度内に当初予算が成立しない場合に備えた暫定予算案が可決・成立した。これは11年ぶりの「つなぎ」措置となる。高市首相、木原稔官房長官、茂木敏充外相らが起立して採決に臨む姿が確認された。

暫定予算成立直後に開かれた自民党役員会で、首相は党幹部を前に「当初予算の年度内成立が実現しなかったことは残念だ」と述べたという。鈴木俊一幹事長が明らかにした。

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参院自民が野党と日程調整、首相の「こだわり」に制約

首相は年度内成立に強いこだわりを見せてきたが、政権内では「4月の予算審議日程がセットされればギブアップ」との見方が強まっていた。参院自民はこの日、野党側と4月以降の審議日程調整を進め、首相の意向に制約を加える形となった。

参院予算委員会では野党側から「断念するのか」と問われた首相は、「非常に難しい状況にある」と述べるにとどまった。衆院選での大勝で「高市1強」とも呼ばれる情勢の中、首相の意向が参院で通らなかった事実は、政権内の微妙な力関係の変化を生じさせる可能性がある。

解散が遅れの原因、首相自身が予見していた事態

そもそも当初予算案の審議開始が遅れた背景には、首相が異例の1月通常国会冒頭解散に踏み切ったことがある。首相自身、解散表明時の1月19日記者会見で「暫定予算の編成が必要になるかもしれない」と述べており、官邸内では「予算成立は大型連休ぐらいだろう」との見方が支配的だった。

それにもかかわらず首相は「国民を味方にした国会運営」を掲げて年度内成立を目指したが、参院の現実的な壁に直面した格好だ。衆院では数の力で押し切れるとしても、参院では与党過半数割れの状況下で野党との調整が不可避となり、首相の強硬姿勢に限界が示された。

今回の決断は、高市政権の国会運営方針に修正を迫る可能性がある。参院自民の存在感が増す中、今後の予算審議や重要法案の採決において、政権与党内の調整がより重要となる見通しだ。

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