大阪府の吉村洋文知事(日本維新の会代表)は17日夜、大阪市内の党本部で記者会見し、来春の知事選に立候補する意向を正式に表明した。同時に、横山英幸大阪市長(同副代表)も来春の市長選に再出馬する考えを明らかにした。両氏は、来年4月までの自身の任期内に大阪都構想の3度目の住民投票を実施することを目標に掲げている。
市議団の判断が鍵に
吉村氏と横山氏の表明を受け、大阪維新の会の市議団は近く、都構想の議論を進めるかどうかの最終判断を行う。吉村氏は会見で、市議団が来年4月までの住民投票を目標としない場合、知事選への立候補を取り下げる可能性にも言及した。これにより、市議団の対応が今後の展開を大きく左右することになる。
都構想をめぐる経緯
都構想をめぐっては、吉村氏と横山氏が今年2月、都構想の再挑戦を掲げて知事・市長の出直し選挙に臨み、それぞれ再選を果たした。しかし、維新の市議団は前回の市議選で都構想を公約に掲げなかった経緯があり、早期の議論開始には慎重な姿勢をとっていた。
こうした中、大阪市は5月の市議会に、都構想の具体案を作成するための府市合同の法定協議会設置議案を提出した。吉村氏は5月議会を都構想の「タイムリミット」と位置づけ、市議団に賛同を求めてきた。一方、市議会で過半数を占める市議団は、吉村氏の知事選または市長選への立候補を賛同の条件として提示していた。
補選勝利が後押し
吉村氏は、都構想を争点として17日に投開票された大阪市議補選(西区選挙区、被選挙数1)で、維新の新人候補が勝利したことを受け、立候補を決断した。この勝利が、吉村氏の判断を後押しした形だ。
吉村氏の立候補表明により、大阪都構想の3度目の住民投票に向けた議論が本格化する可能性がある。しかし、維新市議団の対応次第では、吉村氏が知事選に出馬しないというシナリオも残されている。市議団幹部は「ボールはこちらにある」と述べており、今後の調整が注目される。



