初めて選挙戦となった立憲民主党東京都連の会長選で、参院議員の蓮舫氏(58)が敗れる波乱が起きた。新会長には武蔵野市議の川名雄児氏(66)が就任した。中道改革連合の結成と衆院選惨敗の余波が、党内最大の地方組織を揺るがした。
蓮舫氏の落選と川名氏の勝利
15日夜の開票直後、川名氏は「党と都連の現状に対して不満を持っている議員がたくさんいたということ。立憲を立て直さないといけないという危機感の表れでもある」と語った。
川名氏は12日に渋谷区で開いた会合には、約50人の関係者が集まった。「(立憲は)世間的には『焼け野原』になっている」「東京から立憲民主党と日本の民主主義を変えたい」。そんな訴えに大きな拍手がわいた。そして、これまでの都連運営を「トップダウン」だと批判を繰り返した。
都連運営への不満の背景
2017年の立憲都連の設立以降、会長は衆院議員の長妻昭氏、幹事長は前衆院議員の手塚仁雄氏が務めてきた。国会議員を中心とした執行部が「野党共闘」の旗の下、各選挙で共産党などとの候補者擁立といった調整を一手に担ってきた。
執行部の都連運営に対して、「地元に知らされず候補者が決まることもあり強引だった」(区議)との声は、区市町の議員を中心に以前からあった。ただ、それぞれ2回あった都議選や統一地方選で地方議員を結果的に増やしたこともあり、都連の采配への不満が表に出てくることは少なかった。
都知事選での蓮舫氏惨敗
24年の都知事選でも、執行部主導で参院議員の蓮舫氏を擁立。現職の小池百合子氏との事実上の一騎打ちとみられていたが、得票数3位という惨敗に終わった。当時、一部のベテラン議員は「都連幹部は辞任すべきだ」と憤ったが、その声は大きく広がらなかった。
衆院選惨敗が決定的な転機に
転機となったのが、今年2月に投開票された衆院選だ。中道の衆院選惨敗と落選者への対応をめぐって党内の風向きが大きく変わった。
衆院選で都内の選挙区では、立憲民主党の候補者が多くの議席を失い、党の存在感が低下した。落選した議員らからは「中道に移った議員が戻ってくるなんて」といった声が上がり、執行部への不満が一気に噴出した。地方議員の間では「トップダウン的な運営が続けば、党の再生は難しい」との危機感が強まり、川名氏の挑戦を後押しした。
川名氏は会合で「立憲は世間から『焼け野原』と見られている。東京から党と日本の民主主義を変えたい」と訴え、支持を集めた。新会長として、川名氏は地方議員の声を反映したボトムアップの運営を目指すと表明している。
一方、蓮舫氏は選挙後、「結果は真摯に受け止める」と述べ、今後の活動については明言を避けた。立憲民主党は中道改革連合の結成後、支持基盤の再構築が急務となっている。



