政府と与党は、旧姓の通称使用に関する法案について、今特別国会への提出を見送る方向で調整に入ったことが13日、政府関係者の話で明らかになった。衆参両院の内閣委員会では、国家情報会議創設法案や経済安全保障推進法改正案など重要法案の審議が予定されており、日程が窮屈だと判断したためだ。
首相の意向と背景
高市早苗首相は旧姓使用の実現に強い意欲を示しており、次期国会での提出を目指す方針だ。しかし、見送りの背景には、選択的夫婦別姓制度の導入を掲げた中道改革連合が2月の衆院選で惨敗し、実現可能性が低くなった事情もある。これにより、対抗措置としての旧姓通称使用法案を早期に提出する必要性が薄れた。
自民党内の調整
自民党内には選択的夫婦別姓推進派の議員も存在するため、政府・与党は丁寧な意見調整を進める方針だ。内閣委員会では、自民党が検討中の日本国旗を傷つける行為を罰する「日本国国章損壊罪」創設法案などの審議も想定されている。
連立政権合意との関係
自民党と日本維新の会が昨年10月に交わした連立政権合意書では、「社会生活のあらゆる場面で旧姓使用に法的効力を与える制度を創設する」と明記されていた。今回の見送りにより、合意の実現は先送りされることになる。
政府関係者は、次期国会での法案提出に向けて、与党内の調整を継続すると述べている。



