蓮舫氏と一騎打ちの都連会長選、川名雄児・武蔵野市議が挑戦する理由
蓮舫氏と一騎打ちの都連会長選、川名雄児市議が挑戦する理由

立憲民主党の東京都連会長選が5月8日から始まり、15日の都連大会で投開票される。今回の選挙は、複数候補による初めての選挙戦となっている。立候補したのは、都連会長代行の蓮舫参院議員(58)と、武蔵野市議の川名雄児氏(66)の2人だ。

高い知名度を誇る蓮舫氏が無投票で会長に就くのが既定路線と見られていた中、川名氏が挑戦状をたたきつけた背景には、都連を実質的に率いてきた前幹事長の手塚仁雄氏への批判や疑問の声があるという。

川名氏が立候補を決断した理由

川名氏は、立候補の理由について、手塚氏の都連運営に対する不満を挙げる。特に、2月の衆院選後に都連幹部会合で提案された「顧問」制度が発端だという。

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手塚氏は、衆院選挙区ごとに置かれている各総支部に「顧問」を置くことを提案した。この顧問には、中道改革連合から衆院選に出馬した現職や元職らが就任し、立憲民主都連の常任幹事会にオブザーバー参加できるようになるという内容だった。

川名氏は「総支部に顧問が必要なら、各総支部の判断で置けばいいだけのこと。都連がトップダウンで決める話ではない」と述べ、この提案に自治体議員の間で紛糾があったことを明かした。

会長代行の蓮舫氏に話をしたところ、「顧問に(立憲民主から)お金を出すことはないし、議決権もない」という説明があり、「制度上、問題があればすぐに変更する」という歩み寄りがあったため、自治体議員も認めたという経緯がある。

議事録の問題

しかし、川名氏は「私たちは議論を議事録として残してくれと頼んだが、都連事務局は決定事項しか出さなかった。こんな重要なことを(記録から)消してしまうのはおかしいという声が自治体議員の間に広がった」と指摘する。

今までの都連執行部のやり方に、多くの議員が不満を持っており、このままの体制が続くのは良くないと思い、立候補を決断したという。本来は都議が出るのが筋だが、都議会(の立憲民主会派)が割れるとその後の都連運営が厳しくなるため、川名氏にお鉢が回ってきた。

手塚氏の運営への批判

川名氏は、手塚氏の都連運営について具体的な批判を述べる。手塚氏の元秘書である都連事務局の幹部職員が、自治体議員に「あまり騒ぐと次の公認はしませんよ」と言ったという話が各地で聞かれるという。

公認権をちらつかせて従わせるようなやり方や、選挙で強引に候補者を降ろしたりする手法を疑問に思っている議員は多いと川名氏は言う。

「手塚氏がやろうとしている狙い自体は理解するが、あまりにも強引だ。自分の身内は大切にするが、私がいる多摩地域は捨て石にされているように感じる」と述べ、多くの議員が疑問を持っていると指摘した。

都連改革のビジョン

川名氏は、会長になった場合の都連改革について、党の原点である「ボトムアップ」に立ち戻るべきだと強調する。

「立憲民主はボトムアップを掲げている政党なのだから、みんなで議論してから決めていきたい。焼け野原のような状況から立ち上がるには、それしかないと思っている」と述べる。

具体的には、都連の会議の議事録をしっかり作成し、常任幹事会に中道の元衆院議員らがオブザーバーとして参加するなら、自治体議員も見られるようにオンライン中継するなどの透明性向上を目指す。

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推薦人の多さが示すもの

都連会長選には10人以上の推薦人が集まれば立候補できるが、蓮舫氏には17人、川名氏には59人の推薦人が集まった。蓮舫氏の3倍以上の推薦人が集まったことについて、川名氏は「地方議員の横のつながりがあり、今の都連運営ではダメだという同じ思いを持っていた。私を都連会長にしたいというより、都連を変えたいということだと思う」と分析する。

最初は30人くらい集まるかなと思ったが、その倍が集まった。地方議員の間では支持が広がっていると感じているという。

今後の展望

中道改革連合との合流については、今は全く考えていないと川名氏は言う。「まずは立憲民主党の組織をしっかり立て直すことが先決だ」と述べる。

都連には参院議員が4人、地方議員が約140人いる。客観的な数字を見ても、地方議員が都連の主体になった方がいいと主張する。

「立憲民主党は、党として新しく再生するしかないと思う。今は、立憲民主から発信するものが何もない。今回の都連会長選が多少でも話題になれば、立憲民主全体にも良い影響があるのかなと思っている」と語った。

なお、東京新聞は蓮舫氏、手塚仁雄氏にも取材を申し込んでいる(5月12日午後5時現在)。