連載「高市改憲 9条の行方」(3)
現場から「改憲反対」訴え、国会前デモに集う人たち
「戦争反対」「高市政権は憲法を守れ」。国会前や各地で、憲法9条改正に反対するデモが行われている。「時は来た」と、改憲に突き進む高市政権の思惑と、9条が果たしてきた役割などを考える。
光の波が揺れる国会前
4月8日夜、国会議事堂前。暗がりに光の波が揺れる歩道に、塩田潤さん(34)は立っていた。元「SEALDs KANSAI」(自由と民主主義のための関西学生緊急行動)のメンバーである。この日、友人に誘われて国会前を訪れた。
「こんなに人が集まるんだ」。道を埋め尽くすほどの人々に、塩田さんは驚いた。ばったり会った別の友人は「10年ぶりに来たわ」とあたりを見渡した。10年前はSEALDsなどのグループが中心的に運動を展開していた。「でも、今はイシュー(論点)を中心に個人が立ち上がっている」と塩田さんは感じた。
戦争への不安が駆り立てる
戦後日本では、安全保障政策の重大な分岐点を前にするたび、護憲の訴えが国会前でわき起こった。その国会前で今、「戦争反対」「改憲反対」の声が高まっている。
同じ8日夜、都内の男子大学生(22)は「憲法守れ」と声を上げていた。「毎日が『不安』なんです」と男性は語る。米国はイラン攻撃に踏み切り、トランプ大統領は日本に「貢献」を要求。高市早苗政権は一時、自衛隊のホルムズ海峡派遣を検討した。男性は「戦争が近づいている」と感じた。
ただ、周りとは温度差がある。バイト先の同僚は「高市さんの何が悪いの?」「女性のために頑張っているんでしょ」といった反応だ。戦争や改憲に反対するデモで、声を上げる参加者たちは、それぞれの思いを胸に集まっている。
曽祖父は太平洋戦争中、従軍していたという男性は、歴史を繰り返してはいけないとの思いを強くしている。
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