茂木外相、ホルムズ海峡で「追加費用受け入れぬ」 国連で外相会合共催
茂木外相、ホルムズで「追加費用受け入れぬ」 国連会合

国連総会に合わせて米ニューヨークを訪問中の茂木敏充外相は23日(日本時間24日)、海洋の安全や安定の確保に向けて議論する外相会合に出席した。日本は欧州連合(EU)やバーレーンなどと会合を共催。日本がエネルギー輸入で依存するホルムズ海峡が事実上封鎖されるなか、通航料のない自由で安全な航行の確保に向け、国際社会での議論の喚起を図った。

「自由で安全な航行の回復が極めて重要」

茂木氏は会合で、ホルムズ海峡のほか、イエメンの親イラン武装組織フーシが制圧した要衝バブルマンデブ海峡に触れ、「自由で安全な航行の回復が極めて重要だ」と強調。ホルムズ海峡については「いかなる追加的費用も受け入れられない」とし、沿岸国や利用国など国際社会全体での議論が不可欠だと訴えた。会合には湾岸諸国をはじめ53カ国・機関が出席した。

議論の焦点は東シナ海から中東へ

この外相会合は2024年から始まり、従来は中国が海洋進出を進める東シナ海や南シナ海を念頭に置いた議論が中心だった。今年2月の米国のイラン攻撃でホルムズ海峡が事実上封鎖され、日本にとって海洋の安全と安定の確保がエネルギー安全保障上の喫緊の課題となった。外務省幹部は「多くの関係国が集まる国連の場で議論できないか模索していた」と話す。

法の支配に基づく自由で開かれた海洋秩序の維持、強化は、日本の外交方針「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の柱の一つでもあり、海洋秩序の分野でも存在感を示したい思いもある。

国際社会全体での議論に共通認識

茂木氏は会合後、記者団に「(ホルムズ海峡の沿岸国の)イランとオマーンだけではなく、国際社会全体で議論していくことは極めて重要だという点について、共通認識が得られた」と語った。日本は中東原油の依存度を9割近くにまで高めており、ホルムズ海峡の安定は日本のエネルギー安全保障に直結する。今回の会合は、ホルムズ海峡を国際海峡として位置づける国際的な地ならしの意味合いもあるとみられる。