福島浜通りに新たな支援の枠組み「未来基金」が誕生
浜通りの広域連携団体「HAMADOORI13(浜通りサーティーン)」は、新年度から浜通り地域で活動する若手起業家やNPO法人などを支援するための「福島浜通り未来基金」を創設することを決定しました。この取り組みは、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から15年が経過した節目を踏まえ、民間が主導する自立した持続可能な地域再生を積極的に後押しすることを大きな目的としています。
フェニックスプロジェクトの実績を礎に
同団体はこれまで、子ども未来支援財団(旧東日本大震災復興支援財団)と連携し、若手起業家の事業を伴走支援する「フェニックスプロジェクト」を展開してきました。具体的には、クラフトサケを醸造する先駆的な事業者など、3期にわたって合計18社を育成するという確かな実績を積み重ねてきたのです。今回創設される基金は、このフェニックスプロジェクトの後継事業としてスタートするもので、より幅広い支援を可能にする新たな枠組みとなります。
支援分野と対象選定の特徴
基金を活用して活動を支援する分野は、医療や福祉、教育、地域コミュニティーの再生など多岐にわたることが見込まれています。浜通りサーティーンが対象を選定する際には、既存の補助金などでは対象になりにくかった非営利の取り組みや、若手起業家の挑戦も積極的に視野に入れて決定する方針です。これにより、従来の支援制度ではカバーしきれなかった革新的なプロジェクトにも光が当てられることになります。
資金調達方法と今後の展開
基金の原資は、浜通りの社会課題の解決に対して理解がある団体や個人からの寄付で賄われる計画です。具体的には、クラウドファンディングや支援事業ごとのスポット寄付、期間を定めたマンスリー寄付、遺贈など、幅広い方法で受け付けます。対象範囲は県内を手始めに、国内や海外にも広げていく予定で、第1弾として事業開始のためのクラウドファンディングを6月に実施する予定となっています。
基金創設の背景と関係者の思い
基金創設の方針は、20日にいわき市で開かれた浜通りサーティーンの事業報告会で明らかにされました。同団体の吉田学代表は、「これまでは帰還するか、帰還しないかが注目されてきたが、この基金は趣旨に賛同する人の協力を得て、浜通りをさまざまな可能性のある地域にするために役立てたい」と語り、地域の新たな未来を切り開く意欲を示しました。この基金が、浜通り地域の持続可能な発展に寄与することが強く期待されています。



