地域おこし協力隊の定住率向上へ、県が自治体支援を強化
地域おこし協力隊の定住率向上、県が自治体支援強化

新型コロナ後、地方での勤務・起業希望者が増加 地域おこし協力隊の役割が拡大

新型コロナウイルスの感染拡大後、ゆとりある地方での勤務や起業を希望する人が増えています。この流れを受け、地域おこし協力隊制度を活用し、柔軟な発想と果敢なチャレンジ精神を持つ人材を呼び込み、地域課題の解決につなげていくことが重要視されています。

地域おこし協力隊とは 国が推進する地方活性化の取り組み

地域おこし協力隊は、国が推進している制度で、地方自治体が都市部からの外部人材を受け入れて1~3年間、地域で活動してもらう取り組みです。受け入れにかかる経費や隊員の人件費などは、国の特別交付税で賄われています。総務省の調査によると、2024年度に本県で活動した隊員は354人で、北海道、長野県に次ぐ全国3位の規模を誇ります。

県では、先行導入した地域で観光交流などの成果が市町村間で共有され、受け入れが広がったことが背景にあると分析しています。近年では、県内で活動する隊員が地域の住みやすさを情報発信したことで、別の分野の人材の招致につながった事例も報告されており、農業振興やデジタル化支援など、幅広い分野での活用が期待されています。

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定住率の現状と課題 全国平均を下回る本県の状況

総務省が、2024年3月末までの直近5年間で任期が終了した全国の隊員8034人の動向を調査したところ、全体の7割弱にあたる5539人が活動していたのと同じ地域で起業したり、就職したりして定住していることが明らかになりました。一方、本県の隊員の定住率は6割強で、全国平均をやや下回っているのが現状です。

この状況を踏まえ、県が市町村に聞き取り調査を実施したところ、定住につながるサポートの実施内容などに差があることが判明しました。このため、県は自治体の担当職員を対象にマニュアルを配布し、隊員の受け入れ環境を整備する取り組みを開始しました。市町村には、生活面での相談対応に加え、地元の人との橋渡しなどを充実させることで、定住率の向上を図ることが求められています。

国の制度改正と人材確保競争への対応 今後の展望

国は全国での隊員の活用実績を受け、本年度から原則3年までだった任期を条件によって特例で5年まで延長できるようにしました。これは、地場産業の事業承継など、時間がかかる分野で隊員が担い手となることを期待しての改正です。全国の隊員数についても、2026年度までに1万人まで増やす方針が示されています。

しかし、県によれば、全国に隊員を求める自治体が増えたことで獲得競争のような状態が生まれ、募集が不調に終わる事例が出ています。希望者を引き付けるには、解決してもらう課題などを明確にし、魅力ある仕事だということをアピールするなどの工夫が不可欠です。県は市町村の取り組みを支援し、人材の確保に結び付けていくことを目指しています。

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