奈良県で21年ぶり取水制限開始 大滝ダム貯水率低下でかつての道路・橋脚が露出
奈良で21年ぶり取水制限 ダム貯水率低下で道路・橋脚露出 (25.02.2026)

奈良県で21年ぶりの取水制限実施 ダム貯水率の深刻な低下で緊急措置

昨年から続く少雨の影響により、奈良県内の主要な水源であるダムの貯水率が著しく低下したことを受け、2026年2月26日から約21年ぶりとなる取水制限が実施されることになりました。県広域水道企業団は、このままの状況が継続すれば近いうちに給水制限に移行する可能性があるとして、県民に対して緊急の節水協力を強く呼びかけています。

大滝ダムでかつての道路や橋脚が露出 水量減少の深刻さを物語る

川上村の吉野川(紀の川)にそびえ立つ大滝ダムでは、貯水池の水位が大幅に低下し、今月19日時点で上流部ではかつて使用されていた道路や橋脚の土台部分がはっきりと姿を現していました。このダムは1959年の伊勢湾台風による甚大な被害を契機に建設され、かつて川沿いにあった集落は高台への移転を余儀なくされた歴史を持ちます。

現地を訪れた記者が確認したところ、通常であれば満水期の5月末には水面下に隠れてしまうはずの道路が、土台から完全に露出している状態でした。近隣に住む堀谷正吾さん(72)は「これだけ水量が少ない状況は記憶にない。今年の満水期にどうなるのか、非常に心配だ」と不安の声を漏らしています。

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取水制限の背景と今後の見通し

奈良県では、昨年からの降水量の不足が長期化し、ダムへの流入量が著しく減少しています。これに伴い、貯水率が危機的な水準まで低下したため、緊急措置として取水制限を実施するに至りました。今回の制限は、県内の水道用水の安定供給を確保するための苦渋の決断です。

県広域水道企業団の関係者は、「現状の少雨が続けば、取水制限だけでは不十分となり、給水制限への移行も検討せざるを得ない」と述べ、事態の深刻さを強調しています。県民に対しては、日常生活における節水の徹底が不可欠であると訴えています。

地域社会への影響と対応策

取水制限の実施は、農業用水や工業用水などにも影響を及ぼす可能性があり、地域経済への波及が懸念されています。特に、水資源に依存する産業や地域コミュニティにとっては、今後の対応が急務となっています。

奈良県では、以下のような節水対策を推奨しています:

  • 風呂水の再利用やシャワーの使用時間短縮
  • 洗車や庭の水やりを最小限に抑える
  • 節水型機器の積極的な導入
  • 漏水の早期発見と修理の徹底

気候変動の影響が顕在化する中、水資源の持続可能な管理がますます重要となっています。奈良県の事例は、全国的な水不足問題の深刻さを浮き彫りにするものとして、注目を集めています。

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