高知県が2026年度当初予算案を発表 一般会計は5070億円規模
高知県は2月18日、2026年度当初予算案を発表した。一般会計の総額は5070億9700万円となり、前年度当初比で329億6900万円(7.0%)増加。2003年度以来の大規模な予算案となった。人口減少や南海トラフ巨大地震への対策強化を柱としており、2月24日開会の県議会2月定例会に提案される。
財政基盤の強化と官民連携の深化
歳入面では、県税や地方交付税の増加により一般財源が前年度より235億円増加。国の財源も積極的に活用し、195件の事務事業見直しで36億円を捻出した。財政調整的基金の取り崩しは117億円分で、残高は215億円となる見通しだ。
浜田知事は記者会見で、「重点支援地方交付金がふんだんに配分される機会を捉え、官民連携を深化させ、人口減少に共に立ち向かう態勢を整えた」と説明。「一種の起爆剤として効果を上げ、今後は自走できるようにしたい」と語り、持続可能な地域づくりへの意欲を示した。
人口減少対策に656億円を重点配分
最重要課題と位置づける人口減少対策には656億円を計上。具体的な施策として以下の4点を強化する。
- 収益性の高い新商品・新サービス開発による高付加価値型経済への転換
- 多様な人材が活躍できる環境の実現
- 「若者に選ばれる高知」を目指した移住・定住対策の強化
- ニーズに応じた出会いの機会の拡充とライフデザイン支援
南海トラフ地震対策に269億円を投入
南海トラフ巨大地震への備えとして269億円を計上。内閣府の災害時支援物資分散備蓄倉庫を県立青少年センター(香南市)の敷地内に整備する費用などが含まれる。防災・減災対策を強化し、県民の安全確保に万全を期す方針だ。
教育分野での新たな取り組み
県教育委員会関係の予算は前年度比6.8%増の890億3100万円。県立高校と特別支援学校の生徒に貸与する学習用タブレット端末1万2000台の更新費に8億4700万円を計上。物価高騰による家庭負担軽減を目的に、国の重点支援地方交付金を活用する。
さらに、県立中高校入試の電子出願システム導入に8600万円を充てる。来年度の入試から採用し、願書用紙作成や郵送、収入証紙購入などの手間を省き、ネット上でスムーズに出願できる環境を整備する。
その他、中学生の英語力向上を図るため、対話型AIを活用した学習や小中連携授業の導入事業に2200万円を組み入れた。
健康・経済・教育への重点投資
予算案では、健康長寿県づくりに481億円、経済の活性化に307億円、教育の充実に267億円をそれぞれ配分。多角的な分野で県民生活の質向上と地域経済の発展を目指す。
高知県はこの大規模予算案を機に、官民連携をさらに深化させ、人口減少や自然災害といった課題に総合的に対応していく構えだ。



