震災から15年、今こそ徹底した事前対策を 耐震化と高台移転の重要性を再確認
震災15年、事前対策の徹底が急務 耐震化と高台移転を推進 (11.03.2026)

震災から15年、教訓を生かした事前対策の徹底が急務

東日本大震災から15年が経過しました。マグニチュード9.0の超巨大地震と想定を超える巨大津波により、死者・行方不明者は2万人を超え、甚大な被害をもたらしました。福島第一原子力発電所では全電源喪失により炉心溶融と水素爆発が発生し、遠距離かつ長期の避難を余儀なくされ、災害関連死も多数発生しました。今なお帰宅できない人々が多く存在する状況は、胸が痛む現実です。

広範囲に及んだ複合的な被害の実態

海辺に立地する火力発電所の多くが損壊したことで、電力の需給バランスが崩壊し、広域停電や計画停電が実施されました。東京都心をはじめとする大都市では、公共交通機関の混乱により、多くの人々が帰宅困難に陥りました。震源地周辺だけでなく、東京湾周辺の埋立地などでも液状化現象が広範に発生し、住宅の沈下や傾斜、ガスや上下水道の埋設管への被害が深刻化しました。

震源から遠く離れた東京や大阪では、衰えずに伝播する長周期地震動によって高層ビルが大きく揺さぶられ、部品工場の被害や物流の途絶によりサプライチェーンが寸断され、製造業を中心に全国の産業活動が停滞しました。これらの複合的な被害は、現代社会の脆弱性を浮き彫りにしました。

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15年間の取り組みと残された課題

震災後、被災地では土地のかさ上げや堤防強化などの津波対策が進められてきました。しかし、避難生活が長期化した影響もあり、被災地に戻った人々は多くないとされています。このことから、高台移転などの事前対策の重要性が改めて認識されています。

事前対策の一環として、国土強靱化施策が重視され、2021年度からの5年間で15兆円が投じられ、社会インフラやライフライン、公共施設の耐震化が推進されてきました。一方で、民間の建物や住宅の耐震化の進捗は芳しくなく、津波避難タワーや「命山」と呼ばれる人工の丘の築造は暫定措置に留まっています。高台移転など痛みを伴う対策は遅れており、根本的な解決には至っていません。

さらに、揺れや液状化、浸水の危険度が高い地域に都市が拡大し続け、タワーマンションが林立する状況は憂慮すべき事態です。電力施設などの強化が望まれるものの、自由化による価格競争の影響もあり、ライフライン施設の強化は困難な状況にあります。このため、太陽光発電や蓄電池の導入など、個人や企業による自助努力の必要性も高まっています。

最大クラスの地震への備えと今後の展望

大震災の教訓から、最大クラスの地震に対する対策の必要性が広く認識されました。国は南海トラフ地震を想定し、10年間で死者を8割減、建物の全壊・焼失を5割減らすという減災目標を掲げました。しかし、昨年公表された被害想定結果は10年前と大きな差がなく、対策の努力が不足していることが明らかになりました。

この15年間で少子高齢化が一層進展し、日本の国際競争力も低下しています。まだ力が残っている今こそ、耐震化や高台移転などの事前対策を徹底的に推進すべき時です。本年設置が予定されている防災庁のリーダーシップの下、全ての国民が本気で地震対策に取り組むことが強く期待されます。

明るく・楽しく・前向きに知恵を絞り、南海トラフ地震を乗り越え、次世代に豊かな社会を引き継いでいきましょう。

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