栃木・小山市、廃校跡地におもちゃ美術館誘致決定 多世代交流拠点として2029年度開館目指す
小山市、廃校跡地におもちゃ美術館誘致 多世代交流拠点に

栃木県小山市、廃校跡地に木のおもちゃ美術館誘致を正式決定

栃木県小山市は、昨年3月末に閉校となった市立網戸小学校の跡地を活用し、木のおもちゃをテーマにした体験型施設「おもちゃ美術館」の誘致を正式に決定しました。このプロジェクトは、地域から要望の多かった多世代交流の拠点づくりに応える形で進められており、2026年度に基本計画を策定した上で、2029年度中の開館を目指しています。

地域の声を反映した多世代交流施設

網戸小学校の跡地利用については、地域代表らによる懇話会が昨年3月、具体的な提言をまとめていました。その内容には、「高齢者が集まることができる施設」「子供の居場所になる空間」「地域コミュニティーの核となる場所」、そして「市外からも人が集まる魅力ある設備」といった要素が盛り込まれていました。小山市はこれらの要望を踏まえ、幅広い世代が交流できる体験施設として、おもちゃ美術館の誘致案が最も適していると判断しました。

東京おもちゃ美術館を運営するNPO法人と連携

今回誘致が決まったおもちゃ美術館は、東京都新宿区で「東京おもちゃ美術館」を運営するNPO法人「芸術と遊び創造協会」が全国14か所で展開する体験型施設の一つです。同法人は、木のおもちゃを通じて子供たちの木材や環境への関心を高める「木育(もくいく)」の普及に力を入れており、各地の美術館ではボランティアの「おもちゃ学芸員」がスタッフとして活動しています。小山市に開設されれば、栃木県内では初めての施設となります。

施設の整備は同法人の監修の下で市が行い、運営は民間委託となる予定です。具体的な展示内容としては、東京おもちゃ美術館で人気の「赤ちゃん木育ひろば」「ゲームのへや」などが設けられる見込みで、地域の特性を生かしたイベントも計画されています。

廃校跡地活用の新たなモデルケースに

小山市教育委員会こども政策課の担当者は、「廃校跡地の活用に苦労する自治体は少なくありません。しかし、各地のおもちゃ美術館の実績を見ると、集客力や収益性が高く、地域活性化にも大きく貢献していることが分かります。今回のプロジェクトが成功すれば、廃校活用の良い事例となるでしょう」と期待を寄せています。

事業費は約5億円を見込んでおり、市では2026年度一般会計当初予算案に基本計画策定費など計約1800万円を計上しました。今後は詳細な設計や工事計画を進め、地域の新たなランドマークとなる施設の実現を目指します。