震災発生日と重なり廃棄された卒業祝い赤飯、前教育長が私費で費用負担
福島県いわき市の市立中学校5校において、卒業を祝う給食として用意された赤飯約2100食が、東日本大震災の発生日と重なったために廃棄された問題で、当時同市教育委員会の教育長を務めていた服部樹理氏が、材料費や調理費の合計約30万円を私費で支払っていたことが4月14日、明らかになりました。
市教委が会計処理上の問題を指摘、弁護士と対応協議
この件について、いわき市教育委員会は会計処理上、問題がある可能性を認めており、現在顧問弁護士とともに今後の対応を慎重に検討しています。費用は本来、市の予算から賄われるべきものでしたが、服部氏の行動について市教委の担当者は「道義的責任を感じたのだろう」と推測しています。
市教委によりますと、3月中旬に服部氏から金額や振込先に関する問い合わせがあり、その後「私費で支払った」との連絡があったとのことです。この問題は、以下のような経緯で発生しました。
- 卒業祝いの給食として、市立中学校5校で赤飯約2100食を用意。
- 提供日が東日本大震災の発生日(3月11日)と重なり、廃棄を余儀なくされる。
- 服部前教育長が、材料費と調理費の合計約30万円を私費で負担。
この対応は、公的な資金の適切な管理という観点から、市教委内で議論を呼んでいます。一方で、服部氏の個人的な判断として、責任感の表れと捉える見方もあるようです。
地域社会における反響と今後の展開
いわき市は東日本大震災で大きな被害を受けた地域であり、震災発生日には様々な追悼行事が行われます。そのため、卒業祝いの赤飯がこの日と重なったことは、地元の学校関係者や保護者にとって複雑な感情を引き起こした可能性があります。
市教委は現在、以下の点を中心に検討を進めています。
- 私費での支払いが会計規程に違反するかどうかの法的判断。
- 今後の類似事例を防ぐための予防策の策定。
- 市民への説明責任を果たすための情報公開の方法。
この問題は、公務員の個人の判断と組織のルールの狭間で生じた事例として、教育行政の在り方に一石を投じることになりそうです。市教委は早期に結論を出し、適切な対応を示すことが期待されています。



