山口県が2026年度大型予算案を発表 物価高対策と賃上げ支援に重点
山口県は2月24日、2026年度一般会計当初予算案を総額7862億9500万円で発表しました。この予算総額は前年度当初比で465億円増加し、増加率は6.3%に達しています。3年ぶりの増額となる今回の予算は、村岡知事が2014年に就任して以来、2023年度の約7940億円に次ぐ2番目の規模となる大型予算案です。
歳入構造の詳細と財源確保の取り組み
歳入面では、自主財源が4139億円で全体の52.6%を占め、前年度当初比4.4%増となっています。特に県税収入は、緩やかな景気回復を背景とした法人事業税や個人県民税の増収に加え、全国的な地方消費税の増収により、1988億円を見込んでいます。これは前年度比2.6%の増加に相当します。
依存財源は3723億円で前年度比8.5%増加しています。県債の新規発行額は473億円で、学校施設の改修などにより前年度比3.2%増加する見通しです。2026年度末の県債残高は1兆313億円と予想され、2025年度末に比べて315億円減少する見込みです。県民1人当たりの県債残高は81万9758円と計算されています。
予算編成過程では34億円の財源不足が生じていましたが、財源調整用基金を取り崩して対応します。2026年度末の基金残高は162億円を見込んでおり、行財政改革で目標とする100億円以上を確保している状況です。
歳出配分の特徴と重点政策への投資
歳出面では、義務的な経費が4297億円で全体の54.7%を占め、前年度比8.4%増加しています。投資的経費は1004億円で前年度比3.7%増となっています。
義務的な経費の内訳を見ると、人件費は1726億円で前年度比8.6%増加しています。これは県人事委員会の勧告に伴う職員給与の引き上げなどによるものです。扶助費は保育・幼児教育関連事業や障害者自立支援給付費の増加により、588億円と前年度比5.2%増加しています。
特に注目されるのは、物価高の負担軽減や物価上昇を上回る賃上げの実現に向けた集中的な支援に関する予算で、2025年度から倍増して90億円を配分しています。国の重点支援交付金を活用し、物価高対策や賃上げ支援に力を入れた予算編成となっています。
人口減少対策と少子化対策の拡充
県の最重要課題である人口減少対策にも引き続き力を入れる方針で、子育て支援といった少子化対策は2025年度の406億円から500億円に拡充されます。人手不足などの社会減対策も62億円から85億円に増額されます。
新規事業として56事業が計上され、総額95億円が配分されます。これらの事業は地域の課題解決や新たな成長分野の創出を目指すものです。
今回の予算案は、物価高対策と賃上げ支援を前面に押し出しながら、長期的な課題である人口減少と少子化にも対応するバランスの取れた内容となっています。県財政の健全性を維持しつつ、県民生活の安定と地域経済の活性化を両立させることを目指しています。



