茨城県は2026年度、過疎地域における少子化対策の一環として、4月以降に生まれた新生児を対象とする出産祝い金の補助制度を新たに創設した。この制度は、市町が支給する出産祝い金と同額を県が上乗せすることで、実質的に支給額が倍増する仕組みとなっている。これに呼応し、支給額を大幅に引き上げる自治体も現れており、子育て支援の拡充を促す効果が広がりを見せている。
対象は11市町、補助上限は100万円
県の発表によると、過疎地域に指定されている11市町が補助の対象となり、子ども1人当たりの補助額の上限は100万円に設定された。支給方法は一括払いだけでなく、複数回に分割して支給する形でも適用可能で、予算額は約4000万円を見込んでいる。
行方市は最大100万円に増額
行方市では、2025年度までは出産祝い金が一律10万円だったが、2026年度からは県の補助を合わせることで、子どもの人数に応じて最大100万円に増額される。市は、インパクトのある支給額で子育て支援に力を入れる姿勢をアピールする狙いがあると説明している。
具体的な支給額は、第1子が50万円、第2子が70万円、第3子以降が100万円となる。定住促進にもつなげようと、一括支給ではなく、出生時と1歳、2歳、3歳の誕生日の4回に分けて支給する。3歳を迎えるまで市内に住み続ければ満額を受け取れるが、途中で市外に転出した場合は支給が停止される仕組みだ。
稲敷市や常陸太田市は検討開始
これまで出産祝い金を支給していなかった稲敷市や常陸太田市では、新たな支給の是非について検討を始めている。常陸太田市の担当者は「どれだけの効果が見込めるかを見極めた上で判断する」と慎重な姿勢を示す。また、県の補助事業がいつまで継続されるか不透明な点にも触れ、「支給を始めたら、簡単に内容を変更できない。先行きに不安がある」と述べている。
河内町は最大200万円に
河内町では、2025年度まで町独自で第2子に50万円、第3子以降に100万円を支給していた。2026年度も町独自の支給額は据え置くが、県の補助を合わせると、第2子は100万円、第3子以降は200万円に達する。県によると、これは県内でもトップクラスの金額であり、町の担当者は「大きな強みになると思うので、子育て世帯にうまくアピールしたい」と期待を寄せている。



