総務省が公表した人口動態調査によると、日本人の人口は令和8年1月1日時点で1億1973万6483人となり、昭和59年以来42年ぶりに1億2千万人を下回った。前年比91万6744人(0・76%)減で、減り幅は昭和43年の調査開始以降、最大となった。17年連続の減少である。
外国人依存の現状
一方、外国人は35万3696人(9・62%)増の403万1159人となり、調査開始の平成25年以降、最多となった。総人口に占める外国人の割合は3・26%に上る。外国人の86・17%を15~64歳の生産年齢人口(現役世代)が占めており、国内の人手不足を背景に外国人材への依存が強まっていることをうかがわせる。
移民に頼らない戦略の必要性
就労を契機に、なし崩し的に永住者が増えることは避けねばならない。これは国の在り方に関わる重大な問題だ。安易に多数の移民を受け入れてきた欧米諸国は治安の悪化や地域住民との軋轢など深刻な状況に直面しており、その轍を踏んではならない。
重要なのは、人口減でも移民に頼らず日本人の力を最大限生かし、国の活力を維持することだ。そのためには企業や行政はAI(人工知能)などのデジタル技術を積極的に活用し、労働生産性を高める必要がある。地方の過疎化が進む中、政府や自治体は住宅や公共施設などを集約する「集住」にもっと力を入れるべきだ。
政府の取り組みと今後の課題
自民党と日本維新の会の連立合意書には「外国人の受け入れに関する数値目標や基本方針を明記した人口戦略を令和8年度中に策定する」とある。政府は今月7日、外国人の受け入れについて検討する有識者会議の初会合を開いた。技能実習に代わり9年4月から始まる新制度「育成就労」と既存の「特定技能1号」では、受け入れ人数の上限を設けているが、専門職に就く外国人向けの在留資格「技術・人文知識・国際業務」などでは上限がない。高市早苗首相には、人口戦略の中で人口目標と外国人受け入れの総量規制を打ち出すことが求められる。



