自民党が安全保障3文書改定に向けた論点を整理 AIとドローン活用を重点項目に
2026年4月23日、自民党安全保障調査会は22日に開催された会合において、政府が年内に改定を予定している安全保障関連3文書に関する論点を初めて整理した。この論点整理は、政府への具体的な提言内容を明確化するための重要な一歩となっている。
「新しい戦い方」におけるAIと無人アセットの活用
論点整理では、「新しい戦い方」という項目を設け、AI(人工知能)の積極的な活用と、ドローンをはじめとする無人アセット(兵器などの資産)の防衛能力向上を重点的に挙げた。特にAI活用に関しては、情報分析や多数の無人装備を同時に制御するシステムにおいて、「AIによる自律制御を早期に導入」し、相手よりも迅速かつ正確な判断を実現する「意思決定の優越」の確保が論点として提示された。
無人アセットについては、国産化の推進と、既存の艦艇や戦闘機などとの効果的な組み合わせを検討課題として明確化した。これにより、防衛装備の効率性と戦略的多様性を高めることが目指されている。
継戦能力の強化と敵基地攻撃能力の検討
さらに、日本が有事の際に長期間にわたって戦い続けることができる「継戦能力」の強化も重要な論点として挙げられた。これには、弾薬や物資の持続的な供給体制の整備が含まれるとみられる。
敵基地攻撃能力(反撃能力)に関しては、海上自衛隊が研究を進めている、ミサイル垂直発射装置(VLS)を搭載した潜水艦に言及。「抑止力強化において他のアセットとは異なる意義を有することを踏まえ、次世代の動力の活用を含め、速やかに検討」とされた。「次世代の動力」には原子力潜水艦の導入も念頭にあるとされるが、この日の会合では具体的な議論には至らなかったという。
今後の協議と政府への提言に向けた動き
会合では、これまでの協議で出された議員や有識者の意見を振り返り、今後の論点が提示された。自民党はこれらの論点を基に、政府に対して具体的な提言を行う方針で、安全保障政策の見直しを加速させる見込みだ。
この論点整理は、国際情勢の変化や技術革新に対応した防衛力の強化を目指すもので、今後の安全保障戦略に大きな影響を与える可能性が高い。政府は年内の文書改定に向けて、与党との調整を進めていくことになる。



