証券口座乗っ取り事件で28歳男を逮捕 株不正取引で1億円超詐取か
インターネット上で証券口座が乗っ取られ、不正に株が売買される被害が相次いだ問題で、警視庁が、株の不正取引で得られた収益などを詐取したとして、住所不定、無職の男(28歳)を電子計算機使用詐欺容疑で逮捕したことが捜査関係者への取材で明らかになった。逮捕は2月18日に行われ、男は容疑を認めているという。
福島県のホテルで現金送金 約532万円を詐取
捜査関係者によると、無職の男は昨年4月、福島県郡山市内のホテルで、株の不正取引などで得られた現金計約532万円を、自分名義の証券口座から自身が管理する銀行口座に送金し、詐取した疑いが持たれている。男はこの行為について「間違いありません」と容疑を認めている。
証券口座を開設後、他人に譲渡 株価を不正につり上げ
無職の男は同月、自分名義の証券口座を開設し、何らかの方法で他人に譲渡したとされる。その後、何者かがこの口座で計12銘柄の株を購入し、乗っ取った別の複数の証券口座との間で売買注文を同時期に出すなどして株価を不正につり上げ、高値で売り抜けていたという。
この不正取引で得られた収益約132万円が、株の売買の原資とみられる400万円と合わせて、無職の男名義の証券口座に入金されていた。男はこれらを横取りして、ギャンブルや借金返済に充てていたとみられている。
証券取引等監視委員会からの情報提供で事件発覚
警視庁には昨年4月、証券取引等監視委員会から「株価がつり上がったタイミングで、株を売り抜けた口座がある」との情報提供があり、事件が発覚した。これを受けて捜査が進められ、男の関与が浮上した。
計4つの証券口座を犯罪グループに売り渡し 不正収益は約1億2600万円
無職の男は昨年3月以降、計4つの証券口座を犯罪グループに売り渡していたとみられる。これらの4口座には、株の不正取引で得られた計約1億2600万円の収益が入金されており、警視庁が詳しい経緯を調べている。この事件は、証券口座のセキュリティ問題や、不正取引による市場への影響が懸念されるケースとして注目を集めている。



