三井不動産の藤岡千春専務執行役員は13日の決算会見で、首都圏の新築マンション価格について「今のところ下がる要因がない」との見解を示した。建設費の高騰や土地価格の上昇が続く中、共働きで高所得な「パワーカップル」の需要が依然として強いことが背景にあると指摘した。
マンション市場の現状と見通し
藤岡専務は、新築マンションの供給が細る一方で、優れた立地やグレードの物件とそうでない物件の差が明確になり、「優勝劣敗のマーケットになっていく」と述べた。また、中東情勢の影響については、資材不足により塗料などの調達先を変更する対応を取っているが、現時点で工事の遅延や建設費の急騰は生じていないと説明。将来的な価格上昇の可能性については、「注視しているが、影響が出れば可能性はある」とした。
業界全体の動向
不動産経済研究所によると、首都圏の新築マンション価格は高止まりが続いており、供給戸数は減少傾向にある。建設資材の高騰や人件費の上昇に加え、都心部の好立地での用地取得競争が激化していることが価格を押し上げている。一方で、金利上昇や物価高による購買力の低下が懸念されるが、高所得層の需要は底堅いとみられる。
三井不動産は、今後も都心部を中心に高品質なマンションの供給を継続する方針で、顧客ニーズに応じた商品開発を進めるとしている。藤岡専務は「市場環境の変化を注視しながら、適切な価格設定と供給を行っていく」と述べた。



