シンナー不足が塗装業や板金業に打撃、完成間近の工事現場も停止
シンナー不足が塗装業や板金業に打撃、工事現場も停止

中東情勢の緊迫が続き、石油化学製品の原料となるナフサ不足の懸念が強まっている。塗料などに使われるシンナーは供給が滞り始めており、千葉県内でも幅広い業種に影響が広がっている。

現場の声:シンナー不足が直撃

4月下旬、松戸市の国道6号沿いに店を構える自動車の板金塗装業「池内自動車 松戸店」の工場には、シンナーの一斗缶がいくつも並んでいた。塗料の調色や、塗料を吹き付ける工具の洗浄に使われ、自動車修理には欠かせない。

全国で「池内自動車」を展開するイケウチ(東京都千代田区)によると、シンナーは4月から最大5割値上がりした。メーカーの担当者からは、5月以降は納期が遅れたり、欠品したりする恐れがあると言われた。広報担当の醍醐知弘さんは「5月下旬は受注制限をかけないといけないかもしれない」と危機感を募らせる。

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塗装現場に混乱も

すでに修理依頼を断る同業者も出ている。シンナーは塗装業や板金業にとって不可欠な資材であり、その不足は工事の遅延や中止を引き起こしている。完成間近だった工事現場が、シンナー不足で作業を停止せざるを得ないケースも報告されている。

ナフサ不足の背景

ナフサは石油精製過程で得られる製品で、プラスチックや合成繊維、塗料などの原料となる。中東地域の緊張が高まり、原油価格の高騰や供給不安が生じている。特にイランやサウジアラビアなどの主要産油国での地政学的リスクが、ナフサの安定供給に影を落としている。

日本はナフサの多くを中東からの輸入に依存しており、その影響は自動車関連産業だけでなく、建設業や製造業など多岐にわたる。シンナー不足は、塗装や板金を必要とするあらゆる現場で深刻な問題となっている。

業界の対応

各企業は代替品の調達や在庫の確保に奔走しているが、根本的な解決には至っていない。イケウチでは、受注制限を検討するとともに、顧客への納期遅延の説明に追われている。業界団体は政府に対し、ナフサの安定供給や緊急措置を求める声を上げている。

シンナー不足は今後さらに深刻化する可能性があり、関連業界は厳しい対応を迫られている。

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