食料品や日用品の値上げが続くなか、家計の負担を減らそうと節約に取り組む人は多い。しかし、マイナビニュースが会員300人を対象に実施したアンケート調査によると、半数以上が「やって後悔した節約術がある」と回答し、その具体例からは、無理な節約が健康や人間関係に悪影響を及ぼすケースが浮き彫りになった。
後悔した節約術、最も多かったのは「まとめ買い」
調査は2026年6月16日、インターネットログイン方式で実施。「やって後悔した節約術はありますか?」との質問に対し、「はい」と答えた人は55.3%に上り、半数を超えた。後悔した節約術の内容を自由回答で尋ねたところ、特に目立ったのが「まとめ買い」に関する失敗談だ。
「安い食材を買って使い切れずに腐ってしまった」(34歳男性・長野県)、「食費のまとめ買い。食べ切れなくて破棄することになった」(45歳男性・東京都)、「食材をまとめ買いしたけど、使い切る前に駄目にして使えなかった」(30歳女性・大阪府)など、多くの人が消費しきれずに廃棄する結果となっている。また、「安いと思いまとめ買いしたら、後日さらに安くなっていた」(48歳女性・大阪府)という声もあり、タイミングを誤るとかえって損をするケースもある。
日用品でも同様の失敗が報告され、「シャンプーの買いだめ。匂いが変わってしまった」(40歳女性・徳島県)や「大容量の商品を購入したこと。結果的に安いときにこまめに購入するほうがお得なことがあった」(38歳男性・兵庫県)といった声が寄せられた。
食費節約で健康を損なう例も
食費を削りすぎて体調を崩したという回答も少なくなかった。「食費を節約しすぎて健康を損なった」(23歳女性・千葉県)、「食事を無理に減らして病気になった」(34歳男性・兵庫県)、「食費を抑えようとしたら体調を崩してしまった」(44歳男性・埼玉県)、「食費を減らしたら、スタミナ不足で風邪をひいてしまいました」(39歳女性・東京都)と、栄養不足による体調不良が目立つ。
また、特定の食品に偏った食生活も問題を引き起こしている。「食パンばかり買っていたら、太ったし肌も荒れた」(30歳男性・福岡県)、「米が高騰したので冷凍のうどんを頻繁に食べていたら肌荒れしまくるわ、浮腫むわで散々でした。薬局でクリームやら買って節約にならず」(48歳女性・滋賀県)といった声が上がり、安易な代替品の選択がかえって出費を増やす結果となっている。
節電やスーパーのハシゴも逆効果
光熱費の節約でも後悔した人が多い。「節電。ストレスが増えて結果的に作業の効率が低下してしまった」(42歳男性・福井県)、「電気代を節約して、熱中症になりかけたこと」(29歳男性・大阪府)、「電気のスイッチを頻繁に入・切していたら蛍光管が切れて逆に高くついた」(47歳男性・群馬県)など、節電が思わぬコスト増や健康リスクを招いている。
さらに、「シャワー、クーラーをこまめに消して、結果的に大差なかった」(47歳男性・神奈川県)という声も。水回りの節約では、「トイレの水を節約しようとしてトイレタンクに重しを入れて水を節約して流したら、便が流れず逆流してきた」(46歳男性・大阪府)という珍しい失敗談も寄せられた。
スーパーのハシゴも「タイパが悪い」として敬遠される傾向にある。「スーパーのハシゴはタイパが悪いのでやめました」(49歳男性・大阪府)や「安いスーパーをたくさんハシゴしてお買い物の節約をしていたら、自転車で怪我をして病院代が高くついた」(40歳女性・静岡県)という声もあり、時間や体力の消費がかえって割に合わないと感じる人が多い。
人間関係や精神面への悪影響も
節約が家族や人間関係に悪影響を及ぼした例も報告された。「節電。エアコンの使い方で家族内がギスギスした空気になり気にしすぎはやめた」(46歳女性・青森県)、「エアコンをつける・つけないで夫と喧嘩になった。こんな数十円のことで喧嘩になるならつけておけばよかった」(47歳女性・長崎県)など、わずかな節約のために家庭内の雰囲気が悪化したケースがある。
「何でもかんでもケチになったら人付き合いに支障がでた」(47歳男性・静岡県)という声もあり、節約が対人関係を損なうことも。また、ポイ活やポイント貯めに熱中するあまり、「ポイ活を頑張るが故のスマホ通信料のプランの高額化」(42歳男性・宮崎県)や「ポイントを貯めようとして普通に使いすぎた」(41歳男性・東京都)といった逆効果の例もみられた。
無理のない節約が鍵
今回の調査では、まとめ買いや食費・光熱費の過度な節約が失敗につながるケースが多く確認された。専門家は「健康を犠牲にしてまで節約するのは本末転倒。無理なく続けられる範囲で行い、自分に合った方法を見つけることが重要」と指摘する。SNSなどで紹介される節約術も参考にしつつ、自身の生活スタイルに合った無理のない節約を心がけることが賢明だ。



