漫画家の弘兼憲史氏は、60代からの新しい仕事探しについて、現役時代の延長線上で考えないことの重要性を指摘する。これまでの肩書きや経験に固執せず、社外での人脈づくりが新たな仕事の可能性を広げると説く。
役職定年を「面白がる人」が勝つ
50代半ばで役職定年を迎え、給与が数割カットされる現実に直面し、意欲を失う「50代シンドローム」が増えている。弘兼氏は、これを「下山」と捉えるのではなく、新たな舞台と捉えることが重要だと強調する。自身の漫画『会長 島耕作』の主人公・島耕作が、初めての日本経済連合会の会合で気後れせずに「今までとは違うアリーナに来た感じだ」と面白がる姿勢を例に挙げ、そのような前向きな気持ちがモチベーション向上につながると述べている。
平均年齢が高い職場では、年齢に関係なく利益を上げられる人材には需要がある。キャリアデザイン研修を受けてやる気が出ない場合は、心機一転、新たな仕事を模索することも選択肢の一つだと提案する。
ハローワークだけでは不十分
弘兼氏は、仕事探しの手段としてハローワークやシルバー人材センターだけに頼るのではなく、まずは社外の人と積極的につながることが重要だと説く。定年後の働き方は、現役時代の延長ではなく、新たなキャリアとして捉えるべきで、そのためには「現役感」を得られる機会を作ることが大切だという。
また、小さな成功体験を積み重ねることが意欲を回復させる鍵であり、居場所を整えて次の仕事を考えることが推奨される。一方で、リタイア後のラーメン屋開業など、安易な選択は避けるべきと警告する。
本稿は、弘兼憲史氏の著書『「まだ働かなきゃダメなんですか?」60歳からでもバリバリできる仕事力』(主婦と生活社)の一部を再編集したものである。



