福島県内企業短観、業況DIが4四半期ぶり悪化で0に 先行きは慎重見方
福島企業短観、業況DIが4四半期ぶり悪化で0に

福島県内企業の景況感、4四半期ぶり悪化で中立水準に

日本銀行福島支店が1日に発表した2024年3月の県内企業短期経済観測調査(短観)によると、業況判断指数(DI)が全産業で前回の2023年12月調査から4ポイント悪化し、0となったことが明らかになった。悪化は4四半期ぶりの動きであり、中東情勢の緊迫化を背景に、県内企業も先行きに対して慎重な見方を強めている状況が浮き彫りとなっている。

製造業と非製造業の業況に明暗

業種別に見ると、製造業のDIは2ポイント下落して0となった。具体的には、繊維業界では物価上昇の影響を受け、紳士服や婦人服の受注が大幅に減少した一方で、輸送用機械分野では価格転嫁が進展し、はん用・生産用・業務用機械では新製品投入の動きが確認された。

非製造業では、DIが5ポイント悪化して1となった。宿泊・飲食サービス業では、物価上昇に伴う旅行控えから客数が減少しており、小売業も部品不足のため、受注増加に対してメーカーの生産が追い付いていない状況が続いている。

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先行き見通しはマイナス圏に

先行き判断では、全産業のDIが1ポイント下落し、マイナス1となった。エネルギー価格や輸送費の上昇による収益悪化が懸念材料として挙げられており、企業経営にとって厳しい環境が予想される。一方で、宿泊業界からは割引キャンペーンへの期待感を示す声も上がっている。

日銀福島支店長が分析と見解を示す

福島支店で記者会見した森下謙太郎支店長は、昨年12月の政策金利引き上げ(0.75%)の影響について、「現時点では顕著な影響は見られないが、今後金利更改期を迎える企業もあるため、引き続き影響に着目する必要がある」と分析した。

さらに、コスト上昇分の価格転嫁によって収益が改善する企業がある一方で、価格上昇が需要の伸び悩みにつながるケースもあると指摘。「価格転嫁の浸透状況や、家計の価格上昇への反応については、今後も注視していきたい」との認識を示した。

今回の調査結果は、中東情勢や物価動向など外部要因の不透明さが、地域経済に影を落としている実態を反映しており、今後の景気動向に対する警戒感が高まっている。

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